The 105th big machine club

2011.06.26 第105回でっかいもん倶楽部 in 伊豆林道

〜ダート&ワインド(前編)〜

 

目覚ましの、『Forces』が鳴ると同時に、パチっと目を覚ます。

二日酔いなのにキレのいい目覚めの理由は、『ベルセルクの挿入歌』によるものではもちろんなく、ツーリングの朝だから。起き上がると頭痛がして胃が重い。と言っても二日酔いは付き合いの長い知り合いみたいなもんだ。嬉しくはないが、慣れてはいる。

のそのそベッドから這い出すと、荷物を持ってユリシーズの元へ。

休日の早朝なので、押し歩きして道路まで出てから、エンジンを始動。

早くも混みはじめてる16号を走って、途中のスタンドでガソリン満タンにして常磐道へ。ひと区間走って首都高に入り、C2分岐から東名高速を目指す。天気はどんよりと悪く、湿度がやけに高いから、山手トンネルはすでにイヤな暑さが充満してた。

 

やがて東名に出てしばらく走ってると、見覚えのある後ろ姿。

ゴーのBMWだ。

F650GSの後ろについて、そのまま一緒に海老名SAへ。

海老名で、「天気悪いねー」なんつってたら、

「かみさん!」と後ろから声をかけられた。まさ琉さんだ。

お仲間とツーリングだったらしい。まさ琉さんがブログをやめちゃった経緯など、近況を少し報告し、お互い、道行きの安全を祈ったら。まさ琉さんとはココでお別れし、ゴーとふたりで伊豆を目指す。今日はゴーが友人から教わった、伊豆の林道を走るのだ。

ま、言ってもゴーだってGSで来てるんだから、トンデモない場所には行かないだろう……

 

のはずだ……よね、ゴーくん?

あれ? なんでニヤニヤしてるの?

 

東名高速をゴーとふたり、気持ちよくすっ飛ばしてると。

 

ぽつぽつ雨が降ってきた。

 

あっという間に雨脚が強くなる。

 

やがて裾野インターで降りたトコのスタンドで、

俺は給油。ゴーはカッパを着る。

 

「かみさん、カッパ持って来てないんですか?」

「大丈夫だ。俺の上着は防水だからな!」

ま、あんま強力な防水じゃないんだけんども。

 

それから、ちょろちょろっと裏道を走って、芦ノ湖スカイラインへ。

芦スカはバッカみてぇな霧で、すぐ目の前でさえ、なかなか見えない。

それでも前をゆくのは隊長だから、霧でもウエットでもまったく関係ない。皆様ご存知、容赦なくすっ飛ばす霧の隊長ペース。ボケーっとテールランプを眺めて走ってっと、あっという間に飛びそうな勢いなので、あくまでソロのつもりで慎重に走ってゆく。

やがて休憩所で一服。

いいだけ霧が濃い。

スープみたいな霧の中、スカイラインを途中で降り、裏道をくねくねと走ってゆくと。

どうやら目的の道、一本目に到着。

まあ、舗装林道だとは思ってなかったけどね。

「分岐で待ってますから、写真を撮るなら停まって撮っちゃっていいですよ」「りょうかーい、そうする」つわけで、入り口こそ大人しかったものの、中に入れば厄介にガレてる林道を、ユリシーズと二人三脚で、えっちらおっちら進んでゆく。

と、足元に川が流れているのを見つけたので、

停まって写真を撮った。

ま、足元つーか、

車体の直下なんだけれども。

 

雨の影響だろうか、この先にもあちこち、臨時の川や水たまりがある。

はいはい、判ってますよ。そのくらいは行けますよ。

写真を撮って、トコトコ進んでゆくと、分岐で隊長が待っててくれた。

ちっこいオフ車なら楽しそうな道だけど、デカイのはさすがにちょっと構える。

ゴーは両足ベタ付きだけど、俺は結構アレだからね(言葉を濁しても短足は短足です)。

蒸し暑い中を走ってるとじっとり汗をかくのだが、

 

林の中を吹きぬける風は気持ちいい。

 

いったん林道が終わり、アスファルトの休憩場所で単車を停める。

「あんかフェンダーあたりが、ガラガラうっせーんだよなぁ」

と思ってよく見ると。

バッチリガッチリ、ぶち割れて外れてらっしゃる。

まあ、そらぁうるせぇわなぁ。

仕方ないので、とりあえず手近にあったヒモでくくってやる。

ま、どうしてもダメなら、外しちまえばいい。

 

ちょっと迷ったりしつつ、コンビニで休憩。

「かみさん、飲み物とか買っとかなくて大丈夫ですか?」

「うーんと……この先、コンビニとかないの?」

「ありますけど、寄りません

あーなんだ、隊長得意の強行軍か。そんじゃ、ポカリでも買っておこう。

ユリシーズは、ドロがハネた画が一番かっこいいと、個人的には思う。

 

街中を走ってると。

空が少し青くなってきた。

そして当然、アホほど暑くなってくる。

「うぉ〜、コレはまた、シンドくなりそうな天気だなぁ」

わめきながら、ジャケットのわきの下にあるファスナーを開いて風を入れ、少しでも蒸し暑さに対抗。そして、こちらも暑さですこし元気のないゴーの後ろをついてゆくと、また少し迷いつつも次の林道を見つけ出し、意気揚々と進んでゆくBMW。

この道は入りクチから舗装林道だったので、さっきのダートより気軽に走れた。

「おほ、気持ちいい。林の中は、さすがに少し涼しいな」

ま、結局、走りやすかったのは最初だけ、だったんだが。

そんでも、気持ちがいいことだけは間違いない。

でもやっぱ水はある。もう慣れたからいいけど。

 

ほほう、なるほどなるほど。

慣れたと思った矢先に、そうきたか。

道に対して斜めになってるミゾが、トラップ的なにおいのする川越だねぇ。

でも、かみさんヤラないよ。

コケたら痛いもの。

身体も心も。

 

先の分岐で待ってたゴーに追いつき、そこからまたガレガレの林道を走る。

ここは比較的フラットだけど、この先からが中々ハデなガレ道で、こぶし大の石がゴロゴロするワダチを抜けて登ってゆくことになる。その上、前日からの雨の影響で、地肌の露出した場所はドロドロと滑るから、重量車には割と骨のある道だった。

もっとも、俺のユリシーズで行けるってことは、ロードバイクでも何とか走れるってコトだ。

次回は是非、VTXとかロケットスリー、V−MAXなんかと走ってみたい。

あ、もちろんGSX−R1000も歓迎だよ(`▽´)

 

後半に続く

 

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