The 49th big machine club
2008年04月06日 49th Crazy marmalade でっかいもん倶楽部 in 北茨城 〜ワインディング三昧〜
宴の残滓(ざんし)に苦しめられつつ、16号から常磐道へ。 今日は午前中に筑波、午後はビーフラインから北茨城へ抜ける、ワインディングお腹いっぱい得々プランなのだが、俺とrak、J君の三人は昨日の宴のおかげで、強烈な寝不足&二日酔いに襲われ、かなりヤられている。元気なのはGO!!!!!!さんくらいのものだ。 それでも、常磐道に乗った瞬間から、rakもGO!!!!!!さんも開ける開ける。 イチバン若いGSX-R750のJ君は、少し遅れ気味。つってもまぁ、J君が遅いつーより、このプロトン(集団)のアベレージが高すぎるだけだろう。俺も、完全に伏せて全開ってほどではないけど、それでも軽くシビれるくらいには速度を出した。
あっという間に土浦北インター。 久しぶりに高速で筑波まで来た俺は、先導の緊張からか(ウカツなだけです)イキナリ逆の方向へ走り、みなに要らんUターンをさせてしまう。そのあとは順調に筑波まで先導し、途中のカマボコも無事にクリアして、パープルの駐車場で休憩。
パープルを一往復しては、ちょっとダベり、また走りを繰り返す。 rakは『同じところぐるぐるするのは好きじゃない』と言ってたので、ちと悪いことをしたかな。んでも、午後になるまでのいい暇つぶしにはなったんじゃないだろうか。地元の連中がフルバンクしてる後を、rakが追いかけてくのを見たりしてるうちに、三往復か四往復したところで時間になる。 そのまま筑波を降りて、土浦北まで戻り、約束の千代田PAへ向かった。
土浦北から千代田までは、約10km。スグなのであまり飛ばさず、そこそこで走っていると、突然、GSX-R1000(K6)とTRXが吹っ飛んでくる。『rak、もうスグなんだから追うなよー』と要らん心配していると、TRXは先にゆき、R1000だけがゆらりとrakに近づく。 ものすげぇ雰囲気のある背中だ。 「やべ、ヤりあうんじゃねーだろうな?」 思ってると、R1000もそのまま一緒に千代田へ入ってきた。ココでウカツな俺もようやく、このR1000が今回同道するrakの知り合いだと気づく。しっかし、あの男の知り合いってのは、なんでこう速そうなヒトばっかりなんだろうね。ヤツが速いからだね。 千代田に入ってメットを取り、ごあいさつ。 R1000のヒトは、一瞬「やべ、ホンモノだ」って思っちゃいそうな、イカツい感じの人だった。と、次の瞬間、彼がにっこりと人懐っこく微笑んで、『こんにちは、ヨロシクお願いします』とアイサツしてくれた。俺も急いで挨拶を返しつつ、『よかった、優しい人だ』と内心でほっとする。 そのR1000を駆るナリさんは、俺よか七つ八つ年上の、でっかい人だ。ゴツいガタイでR1000を振り回す姿は、えらく雰囲気があって頼もしい。そして話せば楽しい、ステキな漢(オトコ)だ。俺はこういうオトコマエの年上に弱いので、この段階で軽くなつきそうなイキオイ。
しばらく千代田で話してから、今後のコースを相談する。 俺的には常磐道で高萩まで一気に行って、南下しながらビーフを走ろうと思ってた。だが、GO!!!!!さんの先導してくれるというありがたい申し出に、イチも二も無く飛びつく。この日は結局、ほぼすべての道案内をGO!!!!!!さんに任せっきりになってしまった。 ま、俺が先導したらUターンの嵐だから、結果的に大正解だろう(少しは役に立ちましょう)。 北関東道を友部まで走って、そこからビーフに入るというルートもキマり、ナリさんを加えた俺たち五人は、常磐道を北へ向かって走り出した。みんなもちろん飛ばすのだが、かと言って300オーバーまで行くほどではないので、代わる代わる先頭を取って楽しく走る。 結局、俺の最高はメータ読み280弱ってところだった。 天気はいいわ、道はガラガラだわ、一緒に走る連中は速いわ、もう、嬉しくてすわりションベンしちゃう犬みたいに舌をハァハァ出しながら、俺はゴキゲンでアクセルを開ける。寝不足や二日酔いも、いつの間にかどこかへ吹っ飛んでゆく。
友部を降りて、355号から50号に出るまで走り、ビーフラインの入り口付近にあるファミレスで昼食を取ることになった。向かいのスタンドで給油したあとファミレスに入る、革で固めた4人とスウェット&パーカーひとり。J君カワイソス。
ナリさんとGO!!!!!!さん。対照的なふたり。共通点はどっちも俺より速いってことorz
ファミレスで飯を食いながら、いろんな話をする。 言ってもみんな単車が好きなわけで、話題には事欠かない。ナリさんもGO!!!!!さんも、俺もrakも、Jくんもみな、あるときは冗談を飛ばし、あるときは話に聞き入り、時間がたつごとに、話は弾んでゆく。このままダベってるんだってちっともかまわないってくらい楽しい。 が、やっぱりワインディング走るのが、イチバンいいコミュニケートであることは間違いない。 キリのいいところで店を出ると、GO!!!!!!さん、rak、ナリさん、俺、J君の順番で走り出した。ビーフラインはダイナミックに上下しながら、くねったりストレートだったり節操が無く、俺の好きな道のひとつだ。みなの走りを後ろから見つつ走る。すげぇ参考になる。 最初は、筑波走ってるときrakに指摘されたことに気をつけながら、練習チックに走ってたのだが、みんなの、安全マージンを取りながらもキレのある走りに、だんだん練習なんてどうでもよくなってきて、とにかくゴキゲンに、楽しく走るようになる。 やっべ、気ン持ちいいっ!
GO!!!!!さん、明るいところで見ると、限りなくリーンウィズっぽい感じだ。すぱっと綺麗に回るなぁ。 ナリさん、ものすげぇ豪快な走り方だ。いかにもって感じで、えらいカッコいいなこのヒト。 たまにミラーに写るJ君も、多少は遅れるものの、充分速い。表情が真剣なのがかわいい。 rakは……うん、相変わらず参考にならないね、このオトコは。余裕大明神め。 みんなの走りを後ろから見るのが、とにかく楽しい。面白いし、参考になるし、驚かされるしで、も、いくら見てても飽きない。俺自身もみんなの走りに感化され、引っ張ってもらったおかげで、だんだん速く、スムーズに、何より気持ちよく走れる。 ビーフラインもあっという間に終わり、県北広域農道の入り口にあるコンビニで休憩。
停まったら停まったで、マシンの品評会や情報交換だ。ま、俺の場合は一方的に教わってることが多いから、交換つーかドロボーだけど。一服つけながら、冗談を飛ばし、笑いあう。パーツの話、マシンの話、そしてもちろんバカ話。至福の時間が過ぎてゆく。 さて、話は尽きないが、走り出そうか。
いつもめんどくさい思いをする林間区間を、GO!!!!さんが俺の知らないルートで抜ける。 「お、この道はいいなぁ。覚えておこう」 なんて思うのだが、前を行くナリさんが、がばぁっと曲がってくのを『うぉ、カッコえぇ!』とか騒ぎながら眺めてるウチに、ルートなんか頭から吹っ飛んでしまう。や、『それはナリさんのせいじゃなくて、ドタマの容量の問題だ』っつのは充分わかってるから、余計な突っ込みは無用。 かみは傷つきやすいので、取り扱いには注意。 ま、俺の取り扱いは置いといて、一番後ろを走るJ君は、さすがに少し遅れ気味になる。 そのたびにと言うか分岐に来るたびに、みなそこでいったん止まり、J君が追いつくのを待つ。追いついてきたら、また走り出し、遠慮なくすっ飛ばす。そんなパターンで走ったので、俺としては時々休憩が入って楽だった。 もっとも、J君だけは追いつくや否や先に行かれちゃうわけだから、結局ほとんど休みなしなわけで、だいぶん、しんどかったんじゃないだろうか。それでも文句言わないどころか、待たせてることをわびてたりして、非常にかわいい男の子だと思う。
rakもカワイイから
やがて国道から県北広域農道へ戻る。 遅い(俺よかちょっと遅いくらいだけど)ドカだかが道を譲らず、なかなか抜けない。もちろん強引に行けば抜けるのだが、途中で先頭に出たrakは、それをしないでパッシングできる場所を待っていた。ようやくいい場所に出て、rakがぶち抜き、続くGO!!!!!さんとナリさんも、次々にパス。 おっしゃ、俺も行くぜと思ったら、ドカと一緒に変なところでクルマに引っかかってしまい、あっという間にみんなが見えなくなった。仕方なくドカを後ろから延々と突っつき、そろそろ行けるかなってところで、道の端にみんなが止まってたので、俺は結局、抜けずじまい。残念。 J君と合流し、少し先の休憩所(清流の郷かな?)に入って、トイレタイム。 休憩所で一服しながら、海外の警察の話や、駐車場に入ってきたエロい服着た姉ちゃんの話で盛り上がる。正確には、エロい姉ちゃんで盛り上がってたのは俺とナリさんだけど。や、エロいのは服だった。姉ちゃんはエロいかどうか知らない。フェイス的にはガチエロの可能性高し。 ここでJ君が、『あまりに待たせちゃうから、自分はココで待ってます』なんて言い出すのを、気にするなと笑って、みんなで県北広域農道の最終ポイント目指して走り出す。ま、もしかしたらJ君、さすがについてくのがヤになって、休みたかったのかもしれないけどね。
走って走って走って。 さぁ、走り倒したワインディング三昧も、ココが最後だ。
正確には、この先にもう少しだけワインディングがあるんだけど、この天辺(てっぺん)近くのビューポイントが、俺的には(GO!!!!!!さん的にも)最終ポイントなのだ。や、もちろんこのあと帰るから、もうちっとはワインディング走るんだけどね。
道が少し広くなったところに単車を停め。
見晴らしのいい景色を眺めながら、いろんな話をする。
ひとり佇(たたず)むJ君。お疲れ様。まだ、もちっと走るけど頑張れっ!
尽きぬ話に笑っていると、陽が傾いてくる。 時計を見れば、もう、4時だ。二時間もすれば陽が落ちてくるだろう。吹く風も、すっかり冷たくなっているし、明るいうちに帰りたいよね。さて、とりあえず来た道を戻って、461号と349号がぶつかったところにあるコンビニまで行こう。 戻っている途中、rakが停まった。トラブルとかではなさそうなので、そのまま先へ行ったナリさんを追いかけて走り、追いついたところでしばらく待っていると、GO!!!!!!さんとJ君がやってくる。しかしrakはまだ来ない。GO!!!!!!さんに『どうしたの?』聞くと、なんと『サスセッティング』の答え。 もう帰ろうぜつってるのに、ココからでも妥協しないでサスいじるのか。 ま、この辺が俺とrakじゃ決定的に違うんだろうな、と感心する。 やがてrakがやってきたので、そのまま走り出した。と、ナリさんがGO!!!!!さんの後ろで、ものすげぇイジワルを始める。いや、あとで聞いたらナリさんは、『そんなつもりは全然無かった』と言ってたが、どう『そんなつもりが無かった』ら、突っ込みで外からタイア半分かぶせていくって話になるんだ。 このあたりは、ナリさん側の弁護士ともよく相談しなくてはならない。
ずーっと先導し続け、かなり疲れていたのだろう。 ついに力尽きたGO!!!!!さんが、ナリさんを前に出し、rakを前に出す。 さらに俺も前に出してくれたので、追いつけないにしてもがんばって走ろうと追いかけると、コーナーを抜けた先で、rakとナリさんが先頭を譲り合っている。やがて『宴会で上座を譲り合う』的な小芝居も終わり、ナリさん、rakの順で加速。その隙に追いついた俺が続く。 豪快なライディングで駆け抜けるナリさんを、余裕のあるスムーズな走りでrakが追いかける。 ふたりの走りを眺めつつ、その姿を何とか見失わないように俺もアクセルを開けた。んで、さすがにちっと疲れてきたなぁと思い始めたところで、461号が349号にぶつかり、コンビニが見える。ほっとため息をついて、そのまま駐車場へ。
すぐにGO!!!!!!さんもやってきて、そのあと、少ししてJ君も追いつく。 駐車場にはMT01が停まってて、乗り手のおじさんが話しかけたそうにしてたが、今日はこれでもまだ、みんなと話し足りないくらいなので、いつもならもう少し愛想のいい俺も、話しかけなかった。なんか盆栽くさい話とかされてもうっとうしいしね。 つーかホントに今日は、とにかく話題が尽きない。 少なくとも俺は、調子よかったらあのまま5時間くらい喋ってても苦にならなかっただろう。思春期の女の子かってイキオイだ。ま、俺がよくても、みんなは5時間も付き合ってくれねーだろって話ではある。
やがて、陽の色に赤みが混ざってきた。 楽しかったツーリングも、さすがに終わりの時間だ。ワインディングも、これだけ走ればお腹いっぱい。コンビニの店長さんらしき人に道を聞き、349から南下しつつ、途中で給油して、あとはひたすら高速入り口を目指すだけなのだが。 待てど暮らせど、高速の入り口がやってこない。 俺もGO!!!!!!さんも、こっから高速乗って帰ることがあまり無いので(下道ワインディングで帰ることが多いのだ)、イマイチ状況を把握してなかったのだが、帰ってきて地図で確認してみたら、349号から高速入り口って、どれも結構、離れてるんだね。 なんか勘違いしてた。
ぐだぐだすり抜けしながら15キロほど走って、ようやく常磐道に乗る。インターくぐったところで、一度、ここで解散って話になったんだが、俺が最初のPAでトイレに行くつったら、みんなも行く言い出し、結局、最初のPAで休憩してから解散と言う運びになった。
東海PA。
トイレを済まし、一服しながら、最後のダベりタイム。 気持ちよかったねぇ! 疲れたけど、楽しかったねー! また是非、走りましょう! ものすげぇ素直な気持ちで、こんな言葉が口をつく。みな、疲れと興奮の程よく混ざった、最高にゴキゲンの顔をしている。そして、素直にそう思いながらも、 「帰りはゆっくり行きましょう」 「rakは信用できない」 「そーだそーだ」 みたいなやり取りもあって、とにかく笑いが絶えない。俺は嬉しくて、ニコニコしっぱなしだった。 しかし、やがて時は来る。天気のいい日曜日、こんなに楽しい時間を過ごせたことを、お互い素直に感謝しあったところで。本日のCrazy Marmalade でっかいもん倶楽部は、綺麗に花をつけたコブシと桜に見送られながら、ついに終わりの時間となった。
ここで流れ解散。 それぞれのペースで、常磐道を南下してゆく。 俺は今日一日をかみ締めるように、ナリさんの後ろを走りながら、その背中をしばらく眺めた。そして、今日一緒に走ったみなの顔を思い浮かべ、思う。陳腐で使い古され、しかも今日だけでずいぶんと書いている言葉だけど、それでももう一度、ここに書こう。 本当に楽しかった。ありがとう。
やがて、ナリさんの巡航する速度だと少し眠気が出てきたので、追い越しながら片手を挙げてアイサツし、もう少し前を行くrakとJ君を追う。ちなみにGO!!!!!!さんは、PAでミュージックプレイヤのイアホンをつけ、のんびりモードにスイッチしてたので、すでに後ろの方だ。 ふたりに追いつくと、rakが少し速度を上げた。 J君を追い越してアイサツすると、rakを追うでもなく、完全にまったりするでもなく、気の向くままの速度で走る。160〜200くらいの間を行ったり来たりしてるうちに、rakの背中も見えなくなった。まぁ、今日はこれでいい。むしろこんな別れ方がイチバンいい。 俺はまたクスリと笑って、クルマの列を縫い始めた。
と思ったら周りのクルマが、なにやらやけに危ない挙動をおこす。 いつにも増して、目の前で車線変更をする車が多い。んだよ、どいつもこいつも危ねぇなぁ。これだからサンデードライバーってのはイヤなんだよ。たまにはバックミラーを確認して、もう少しちゃんと走ってもらわないと、こっちの身にも……って、まてよ? なんかおかしくねぇか? 楽しかったから、気分よく走ってて気づかなかったけど、やけに前が見づらくねぇか? や、絶対おかしいぞ?
もしやと思いつつ速度を落とし、ステップに立ってカウルの前を覗き込むと。
ヘッドライトバルブ切れ、イィィィヤッホォォォォイッ!(再現写真)
もね、神様ね、アンタ言わせてもらうけどね? 要らねーって。ホントに要らねーから、マジで。 ムリにネタ降ろさなくていいから。 気ぃ使うな。むしろ気づかいになってねぇっつの。 頼むから一回くらい、ナニゴトもなく無事に帰してくれよ。
完全に陽が落ち、しかも渋滞してる常磐道を、俺はヘッドライトなしで延々と走った。少しでも周りから見えるようにハザード焚いて。それでも見づらいらしくて、何度か引っ掛けられそうになりながら。『柏出口』の文字が見えたとき、かみ@38歳、軽く泣きそうになった。
いっそのこと次は、厄除けツーリングだっ!(うつろな目で)
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