The 27th small machine club

2008.05.18 第27回ちっちゃいもん倶楽部 in 茨城

〜霞ヶ浦から筑波〜

 

続けざまの夜遊びでシンドかろうが、休みとなれば話は別。

いつもより30分以上早く起きて、どこへゆこうかと地図を眺める。とは言え今日は、激遅Nが同行するので、そんなに遠くへはゆけない。柏からだと、霞ヶ浦か筑波あたりが妥当なセンだろう。んで、Nの『混んでなさそうな方』つー意見を採り、霞ヶ浦へ行くことにする。

菜の花はさすがに遅いだろうが、気持ちの良い天気だし、気分よく走れるだろう。

 

Nは昨日の土曜日、『グッドライダーミーティング』つーライディングスクールに行って、少し自信がついたようなので、道がわかるところだけ先に出して走らせた。と、16号から6号に乗るのに、北柏を通るショートカットへ入ったところ、結婚式場の前の陸橋の右コーナーで。

Nが思いっきり外にはらんでゆく。

「あ、あぶねっ!」

とヘルメットの中で声をあげたときには、時すでに遅し。NのXRは外側の縁石に思いっきりぶつかって、危うく転びそうになるのを何とか踏みとどまる。とりあえずランツァを停め、『大丈夫か?』言いながら近寄っていくと、『フロントブレーキかけちゃった』と反省していた。

ライディングスクールで練習して『上手に乗れるようになった』と喜んでいたためだろうか、突っ込む速度がちょっと速すぎた。んで、曲がり始めてから『あ、ヤバイ』つーんで思わずフロントブレーキを握る。当然、バイクは起き上がり外にはらんで行ったという訳だ。

まぁ、自分で原因がわかっているなら問題ないだろう。

むしろ、絶好の瞬間に写真も動画も撮ってない俺の方が反省モノだ。

 

指差してる先、ちょっと白い傷がついてる。こんなもんで済んでよかったなと思ってたら。

 

ヘイ! リムがめくれてますぜ、Nさん!

ま、空気は漏れてないみたいだし、走れそうなら行くべ。『あー、やっちゃったぁ』と嘆くNに『んなもん、修正できるよ。つーか、俺なんかM109Rでリムがめくれてても、そのまま200とか出して平気だったから、空気さえ漏れてなきゃゼンゼン平気だ。』とテキトーに元気づける。

 

気を取り直して、北柏から6号に乗り、利根水郷ラインを目指そう。

ちょっとはすり抜けもできるようになって来たが、確認がテキトーなので見てると怖い。

怖いから見ない方向で済ませよう、つーわけにも行かないだろうなぁ。

そのまましばらく走り、利根水郷ラインに乗る。

今日は天気が良くて気持ちが良い、絶好のツーリング日和だったね。

 

栄橋から利根川を横断して、反対側の土手へ行く。水郷ラインよりも交通量が少ないので、俺が好んで使うルートだ。ぼーっと考え事しながら走ってっと、気づいたら海に出ちゃうステキなコースである。ま、今日は海までは行かず、淡水の霞ヶ浦で済ますけど。

 

土手沿いをのんびりと走っていると。

 

道はいつの間にか県道11号へつながる。

11号沿いの大利根東公園で、タバコ休憩。

 

ランツァのタイア、ちっともケモに使わないうちに、けっこう減っちゃった。

 

国道51号に出たところでスタンドに入り給油する。

それからスタンドの隣にあるコンビニへ入って、小腹空いたし、なんか喰おうか。

ちなみのこのコンビには、銀星と初めて会ったところ。

 

51号を進み、北利根橋を越えた所で左へ折れ、そのまま霞ヶ浦に入る。

空は上天気。湖畔のそよ風。暑くもなく寒くもなく、気持ちが良い。

 

あんまり気持ちが良いので、普段はあまり停まらない湖畔の公園なんかにも停まってみる。

 

ジェットスキーやヨットを見ながら、身体と心をストレッチ。

 

これはやりすぎ。ストレッチじゃなくてバカだそれじゃ。俺もやったけど。

ちなみに。

こんな風に見える。

 

公園を出て、湖畔を走りながら道の駅を目指す。

 

道と雲の感じが良いよね。

 

風に吹かれながら景色を眺めて走れば、あっという間に道の駅だ。

道の駅『たまつくり』。持ってるから作らなくてもいいけどね。

 

と、なにやらでかい水車がある。

茶色い三連星。

元は九州にあった水車らしく、Nが食いついてた。

 

と思ったら。

寝た。

 

俺も寝てみた。

柔らかい芝生の上で転がると、ものすげぇイキオイで睡魔が襲ってくる。だが、この段階で時刻はほぼ12:00だ。ちょっと足を伸ばせば、もう少しあちこち走れる。せっかくの上天気、最高のツーリング日和を無駄にするのは、俺の単車乗り魂が許してくれない。

なので隙を見せるとくっつきそうになるまぶたを引き剥がし、走り出した。

 

そろそろ飽きてきた湖畔の景色と別れ、県道をつないで7号から筑波を目指す。

途中道を間違って、危うく加波山に行きそうになりながらも、フルーツラインから筑波山へ。以前、よしなしに教わった蕎麦屋を目指してトコトコのんびり走る。俺の速度域が変わっている最中だからか、100以下だと、もう何キロでもどうでもいいみたいで、イライラしないで走れた。

もちろん、他に単車やクルマがいれば話は別なんだろうけど。

 

無事に蕎麦屋へ到着し、十割そばのざる二枚と、天ざる大盛り一枚たのむ。

Nがざる一枚、俺が天ざる大盛り一枚と、ざる一枚だ。

んで、そばが茹で上がるまで禁煙の店内でぼーっと待つ。

Nを撮影するふりをして、後ろのお兄ちゃんを撮った。蛯子能収とウリだったから。

「どうしようかなぁ、思い切って『蛯子さんですか?』って言っちゃおうかなぁ」

とか、くだらないことで悩んでいるうちに、蕎麦がやってくる。

さすがに時期的に香りが弱く、蕎麦がつゆに負けてた。でも、旨かった。

 

実は、ここまで来る間に、二回ほどよしなしに連絡を入れていた。もともと日曜は子守の確率が高い上に、来週は泊まりでケモライドするわけで、間違いなく今日は子守をしているだろうと見当をつけたので、チビたちの散歩という名目で引きずり出してやろうと思ったのだ。

ところが待てど暮らせど連絡がないので『ふん、もう遊んでやらん』と笑ってたら、蕎麦を食ってるときに電話がきた。今までフットサルの試合だったらしいが、もう終わったというので、それなら筑波山の上で落ち合おうと段取りして電話を切る。さて、それじゃ残りの蕎麦を喰うか。

 

と。

気持ちよく蕎麦を平らげる寸前、店に入ってきた中年夫婦らしきふたり。

押しの強さを男らしさと勘違いしてる系のうっとうしいオヤジで、座敷に座るなり『おい、ここの窓開けるぞ。ほら、気持ち良い風が入ってくるじゃないか。なんでみんな、窓閉めたまま喰ってるんだ』などと、これ見よがしにでかい声を張り上げ、連れの嫁さんに威張ってる。

「自然の風がイチバンなのにさぁ、何でみんなこういう事が言えないんだろうなぁ」

カチッ!

入ったね、かみスイッチ。

んなもん、黙って開けるなり、店の人が注文取りきたときにでも『窓を開けて良いですか?』って聞けば良いだけの話だろう。風が入るって事はホコリも入るわけだから、それを嫌ってる人もいるかもしれないし。つーか少なくとも大声張り上げて、えらそうに言う話ではない。

 

蕎麦を食い終わって伝票を持ち、立ち上がりざまジジイに向かって。

「メシ喰ってるときぐらい、静かにしろよ」

応えがないので、そのまま振り向き、ブーツを履こうとしてると。

「だって、みんなが窓開けないからさぁ……」

と、『俺に』と言うよりは連れの女に小さな声でイイワケしてた。

間違ってないと思うなら、言い返すなりすれば良いと思うのだが、声が小さくなったということは、本人にも『みんなのためなんて親切心ではなく、威嚇やアピールのつもりだった』という自覚はあるのだろう。ま、自覚があろうがなかろうが、みっともない話ではある。

何で年上のおっさんを躾(しつ)けなきゃならんのだって話だよ、ホント。

 

店を出たら、そのまま峠を上がっていけばパープルだ。

だが、Nが二輪禁止のところは走りたくないと言うので、地図を見て迂回路を探していると、目の前をパトカーが通る。これで完全に心の折れたNを引き連れて、フルーツラインを戻り、筑波山を東麓から登る。マップルには快走路と書かれているが、限りなく林道チックな道だ。

途中、あまりにも遅いボルボがいたので(Nが突っついちゃうくらいだ)、どうせ一本道でNも迷わないだろうと、ボルボをぶち抜いてそのまま風返峠まで上がる。風返しでNと合流するも、そこから山頂までは幾らもないので、またひとりランツァにムチをくれて峠道を走る。

サスが頼りないと感じたのは、アベレージ速度が上がったからかな?(体重が増えたんです)

リーンアウトでガリガリとステップを擦って遊びながら、ほどなく筑波山頂へ到着。

 

気持ちの良い空を眺めながら、タバコに火をつけ、Nと話していると。

 

よしなし、子連れで登場。

 

よしなしの娘と息子。そういえば名前とか聞いてなかった。俺、あんま子供に興味ないからなぁ。

 

普段、一本杉峠でガケ落ちしたり酔っ払って騒いでるときは、俺と同じただのバカなんだけど、こうしてコドモといるときは、ちゃんとお父さんなんだなぁと、妙に感心してしまう。でも、よしなしだからね。お父さんだろうが何だろうが、バカはバカ。騙されちゃいけない。

 

Nが子供たちにソフトクリームを買ってやってる間に、俺はよしなしとバカ話する。単車の話、特に来週のケモについて、上天気の筑波山頂で、熱く語り合った。うんゴメン、熱いってほどは語ってない、普通に話した。mioちゃんと銀星も、たいがいバカだよなぁって。

チビたちが帰ってきてからも、彼らが飽きる寸前まで、色々話し込んだ。

一年でイチバン陽が長い季節だけに、太陽はまだ上機嫌で照っているが、Nの速度やこの先の道のりを考えると、そろそろ潮時か。もちっとよしなしと話していたかったので、『おめ、ガキ置いて今から俺んち来いよ』言いそうになるのを、ぐっと堪えたところで。

本日のCrazy Marmalade ちっちゃいもん倶楽部は、まったりとその幕を閉じた。

 

山頂でよしなしと別れ、久しぶりにクルマの後ろについてダラダラ山を下り、いつもの帰り道を走りながらミラーに写るXRを見て『確かに、ずいぶんと速くなったな』と、ひとりうなずく。もっとも、危機管理の経験値はまだ低いから、これからもっと走らないと、ってところだけどね。

危機管理とかどのクチが言ってるんだつー話もある。このキュートなクチ。

 

無事、国道6号に乗り、こっからならNも帰れるぞとなったところで、パンパンとチャンバーのやかましいモトクロスバイクに乗った、派手なウエアのヤツが俺の前に入り込んできた。うるさいわりに遅く、すり抜けもヘタクソなので、だんだんイライラしてくる。

「前に入るなら入っていーけど、だったら速く先に行けよ。うるさくてしょうがねぇ」

しばらく後ろについて走ってたのだが、どうにも危なっかしいすりぬけをするので、巻き込まれたくないなと感じ始める。感じちゃったら仕方ないので、ちょっとクルマが切れたところで前に出て、そのままNとはさようなら。アクセルを大きく開けてすり抜けを始める。

モトクロスバイクをミラーから消したところで、前を走るCB1300に追いついてしまった。

その気はなかったんだが、CBが道を譲ってくれたので、素直に前に出る。前に出ちゃってチンタラ走るわけにも行かないので、気持ちを完全にすり抜けモードへシフト。更に先にいたGSR400だか600も抜いて、あとはいつものように、柏まで一気に走り抜けた。

 

最後はちょっと飛ばしちゃったけど、こんなトコトコまったりツーリングもたまには良いね。

 

たまには。

 

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