The 33rd small machine club
2008.12.07 第33回ちっちゃいもん倶楽部 in 秩父 〜サワヤカ林道ツーリング〜
秩父の最低気温がマイナス4度とか、軽くめまいがしそうな予報を聞きつつ就寝。 翌朝は少学生並みのメンタリティを誇るかみさんらしく、目覚ましより10分早く目覚めて用意をし、7時20分ころだったか、柏を後にした。16号をすり抜けてるうちにかったるくなったので、柏インターから高速に乗り、常磐道→外環道とつないで和光で降りる。 顔面、超、寒い。 国道254、463とつないで299を目指すのだが、入間あたりでシティマラソンがあったらしく、交差点ごとに警察官がいる。言ってもアーバンライダーにしてシティボーイのかみさん、シティマラソンの邪魔にならないよう交差点のおまわりさんには目もくれず、全開全開で走る。遅刻しそうだったから。
ステキワインディングの国道299を、高速コーナーで沈むサスペンションを堪能しながら、ご機嫌にすっ飛ばして9時5分くらいだったか、
道の駅「あしがくぼ」に到着。 辺りを見回せば、この寒空の中すでに、ダメ人間たちは集まっていた。
後輩のhorstと、茨城のダメ親父よしなし。手前はpoitaさんが新しく買ったジェベル。 ジェベルのpoitaさん、セローのmioちゃん、SL230のよしなし、R1-Zのhorstにサワヤカな朝の挨拶をかます、かみさん39歳。なんでいちいち車名をあげて、しかもリンク張ってるかって言うと、horstに頼まれたから。超・親切だね、俺。一億円くらいあげてもいいね。 到着するなりみんな口をそろえて「寒い」とか半泣き。体感的には零度くらいだった。
しばらくバカ話しつつ待ってたmioちゃんの友人が、どうやら来そうもないので、9時20分ころ出発。
299を秩父の方へ抜け、途中のスタンドで給油する。
んで、みんなの給油を待ってるあいだに、ダメ人間最年長にして筆頭のこのヒトが、
空き地で遊び始めた。
空が気持ちよく晴れ上がって、絶好のツーリング日和だ。ウルトラ寒いけど。
それからコンビニへ寄って、朝飯と昼飯の買出しをする。
horstは唯一のロードバイク、R1-Zで参加。見たことあると思ったヒトは、俺と付き合いが長いね。
コンビニの前で朝飯を食いながら、バカ話に花を咲かせる。 「mioちゃん、初恋のヒトに会いに行こうよ」 「な、なんでいまさら! 結婚して子供もいるのに」 「面白いから。みんなの初恋のヒトを順番に回るツーリングしよう。ね、poitaさん」 「俺とかかみさんの同級生に会いにいくのは、あんまり萌えないなぁ」 「ぎゃはははっ! horstって20代だよな? んじゃ、horstのが最初だ」 アサイチから、ムダにテンションの高いダメ人間たち。
あと、ブーツのつま先がメッシュだったことをカンペキに失念してた俺は、高速に乗ったときに「つま先が寒いなぁ」と思ってたので、このコンビニでガムテープを買った。もちろん、つま先の部分に貼り付けて寒風を防ぐのだ。んで、俺が丁寧にブーツのつま先へガムテを貼り付けていると。
ファッションセンスなどクスリにしたくても持ち合わせのない連中が 「ぎゃははは! かみさんなにそれ! すげぇかっこ悪い」 と、オノレのセンスのなさを自ら露呈していた。
彼らにこの美しさを理解しろって言う方に無理があったようだ。ゲロガレ変態どもには、ファッショナブルかみのリッチでゴージャスなセンスは、一周回ってカッコ悪く見えるのだろう。ま、君たちにアーバンライダーは無理だから、おとなしくゲロってなさいってことだ。(ガムテのクセに生意気です)。
メシ喰ったら出発。 ここで俺が先頭に出て299をすっ飛ばしてゆくと、志賀坂峠に差し掛かったあたりで、道が気持ちよくくねり始める。タフなワインディングだから、じゅんとかフラナガンが好きそうな感じだ。暖かい季節なら、ロードバイクで来るのも面白いかもしれない。 今はところどころ塩カル(嫌な言葉だ)あったりするから、あんま楽しくないかも。 そんなワインディングを駆け抜けていると、コーナーを抜けた先でクルマが脱輪していた。車体半分を路肩に落っことしてるクルマの横に、老夫婦が立ち尽くしている。急いでランツァを停めた俺は、降りて近づきながら「大丈夫ですか? 連絡しました?」とたずねた。 「もう連絡したから大丈夫です」 老夫婦が笑顔で答えてるところへ、後続がやってきた。瞬間、俺に嫌な予感が走る。わらわらと降りてきた彼らは、まさに俺の危惧していた通りのセリフを吐きながら、薄笑いを浮かべている。俺は思わず声を大にして、激しく首を振った。 「いやいやいやいや、俺じゃないから。俺のせいじゃないから」
志賀坂峠の途中、トンネルの手前でいったん停まると、そこは金山志賀坂林道の入り口。
ここからは下りだと思っていたのだが、まだこの先もしばらく登りのワインディングだった。 地図に山頂のしるし書いてあるのにね。ウカツだね。 さっきよりさらにタフな荒れた峠道は、申し訳程度に舗装してあるだけの、まさに『舗装林道』だ。俺、mioちゃん、よしなし、poitaさん、horstと並んで走り出す。 つっても、この手の道はランツァの大好物。ガンガンすっ飛ばし、山のてっぺんまで駆け上がると
ゆきーっ!
残雪が凍りついて、ご機嫌なアイスバーンを形成しているじゃないか。変態筆頭は、さっそくジェベルで走り回ってる。ま、フルプロテクターだから、すっ転んでも問題なかろう。ココでいったん休憩を入れて、 「じゃんけんして負けたヤツが先を偵察に行こう」という運びになった。 んで、キッチリ言いだしっぺの俺が負けて、偵察に走る。
幸い、凍っているのはココだけのようなので、かえってみんなにその旨を告げる。
景色は最高なんだけどねぇ。氷はナシだろ、マジで。 この先を下ったところに廃墟があることを、事前調査で知っていた俺は、poitaさんにその旨を告げてあった。どうやらpoitaさんは廃墟好きらしく、えらい食いついていた。つわけでmioちゃん先頭に下り始めると、大きく左に曲がりこんだ道の途中に、それはひっそりと立っていた。
日窒鉱山跡。 早速、降りて探検する。
鉱山関係者の寮とか、その家族のための施設が朽ち果てていた。
小さな村くらいの規模がある。
見上げれば、抜けるような蒼(あお)。
と、よしなしが何かの施設跡を覗き込んで、こちらを呼んでいる。
「よし、おめ、死体とか見つけンじゃねーぞ? メンドウだから」 と冗談を言いながら近づいてゆくと。
振り子時計が動いていた。しかも、時間がぴったりだったのが気持ち悪い。
どうやら、もとは保育園だったようだ。おおらかに育っただろうなぁ。
さて鉱山跡も見学し終わり、若干一名、黄色いジャケットのヒトは『えぇ? 中を探検しないの?』などと相変わらずの残念っぷりを見せていたが、そんな薄気味悪い意見はフルシカトして、さらに林道を下り始める。 すると、水道管が破裂したのかなんだかわからないが、水が吹き上げている場所があった。
当然、その下の道路は凍っている。タイアを取られないように、慎重に行かなくちゃなぁ……
ずるガシャン!
はい、ご馳走様です。 何の予備動作もない、切れるような転倒を見せてくれたpoitaさんの職人芸に全員で爆笑。これがロードなら笑い事じゃないわけで、そういう意味でもオフロードバイクのツーリングってのは楽しい。目を三角にして走らない、ほこほこゆる〜い感じが今の季節にはちょうどいい。
噴き上げる水が、虹と樹氷を見せてくれた。 冬の冷えてキンと澄んだ空気の中で、こういう美しいものを見ると、心が洗われる。
雪に見えるけど、これは石灰かなんかだと思う。 「くそー、コケてへこんでなきゃ、一発ここで遊ぶんだけどなぁ」 や、poitaさん、全然へこんでるように見えないです。
やがて下まで降りると、いよいよ中津川林道の入り口だ。 ここから18kmほどのダートが続くので、horstには事前に「もし、無理そうだったら、引き返しちゃっていいからな?」と言ってあった。舗装が途切れたところで一度停まり、もう一回horstに行くかどうかを確認すると「強制ですか?」「強制なわけねーじゃねーか」「強制のが面白いんだけどなぁ」 行きてぇんじゃねーか、このキチガイ。
もちろん誰ひとり強制しないので、結局horstは自由意志でダートに入り込んだ。
雰囲気のある素掘りのトンネルや、切り立ったダイナミックなガケ肌。
走り出すと、さすがにロードバイクのR1-Zは苦戦気味だ。 俺も今回はロードタイアなので、後ろでhorstを見守る役目をする。ちょろちょろと走ってると、
橋を越えたところでみんなが待っていた。なので、そのままココで一服。 タバコをふかしながら俺は、「このままずっとロードバイクで走るんじゃ、きっと楽しくないだろう」と余計なおせっかいを考える。そこでhorstに単車を交換しようと持ちかけた。俺のランツァもロード寄りのタイアだから、走りやすいとは言いがたいが、それでもR1-Zよりはマシだろう。 交換してしばらくすると、最初こそそろそろ走っていたhorstも、やがて楽しく走り出したようだ。 俺の方はと言えば、ダートを走るにはちょっと重たい車体と、ロードタイアの冗談みたいなすべり具合、凹凸に追従する気をまったく見せないサスペンションに四苦八苦しながらも、それなりに楽しく走れた。つーか調子に乗ってエンジンをパワーバンドに入れたら、軽く死ぬかと思った。 どうやらダートを走る性能は、設計段階で無視されているようだ(あたりまえです)。
谷底だと、道の横を流れる川面に太陽がきらきら反射して、とても美しい。 「しかし、さすがにこのままずっとR1-Zでダートを走るのはしんどいなぁ」 つぶやいた矢先、またもみんなが停まっていた。
どうやら、三国峠の方へは抜けられないようだ。 地図を出してmioちゃんと話し合い、戻って滝沢ダムの方へ行こうと決めた。Uターンして走り出し、復路もまた、厳しいダートをR1-Zで走り抜ける。やってきたT字路を曲がらずに直進し、舗装路になった道を、そのまま国道140号目指してひた走る。 さぁ、舗装路といえばR1-Zの出番だ。 直線でみんなをごぼう抜きにすると、俺はそのままワインディングを攻めだした。特に太陽が当たって完全に乾いている道ではすべる心配をしないで、思う存分コーナリングを楽しむ。horstのR1-Zはフロントフォークの突き出しが多いので、勝手に切れ込んでゆく特性だった。 バンクで曲げるより、突っ込んでクルっと曲がる方が相性がいいようで、バンクさせて曲がろうとすると勝手に立ち上がって行く車体を、外側の脚で押さえ込んだりとかいろいろやってみたけど、そういう走り方はしっくり来なかった。個人的には、もう少し突き出しを抑えた方が好きかも。 やがて国道140号へ出た。
滝沢ダムが見える。
みなでいそいそと見に行くと。
絶景。実物はもちろん、もっときれいだ。 しばらくダム湖を見てから、行き先を話し合って決める。ダムの周りの道を走ろうとなって、mioちゃん先頭に大峰トンネルの脇まで行くと道が閉鎖されていた。そのままトンネルを抜けて、秩父湖の横を走る秩父往還に乗った。くねくねと曲がる道を楽しく走り、景色のいいところで休憩。 すると、この美しい自然の中で、とんでもない大犯罪を犯すダメ人間がいるではないか。
見よ、この残念な後ろ姿。
思わぬ暴挙に、がっくりとうなだれる一同。ジョボジョボと言う水音だけが、あたりに響いた。
秩父湖よ、許せ。
気を取り直して走り出し、無事、大滝街道に復帰すると、そのまま道の駅『大滝温泉』へ。
当初は三国峠を越えるつもりだったので、昼飯を用意してあった。だが、道の駅にはソバ屋があったので、せっかくだからそこで、ゆっくりと暖をとりながら食事をしようという運びになる。日は出ているが、この段階でみな、かなり寒さに嫌気がさしていたのだ。 ついでに俺は、せっかく貼ったのにイッコも効果のないガムテープを剥がした。どう好意的に見ても『盗んだ安全靴をガムテで修繕してる』ようにしか見えない、あまりにありえないダサさに正直、かなり嫌気がさしていたのだ。 うん、ファッショナブルとかアーバンライダーとか、ホントごめん。
mioちゃん、poitaさん、horst。
んで、俺とよしなし。
俺とよしが頼んだのは、ざるそばとミニなめこ丼のセット。温泉卵と白和えもついて1000円。
ダイエット中のmioちゃんは、ミニなめこ丼だけを頼んだ。足りるのか? と心配してると
すいませーん! このヒト、手巻き寿司を持ち込みしてますけど!
その上変な服着てるどころか、同じ服を着たホモダチとイチャついてますけど!
珍しく喫煙できる店だったので、食い終わった後タバコ吸いながら暖をとり、ゆっくりバカ話に興じるダメ人間ども。horstはpoitaさんにいろいろとアドバイスをもらってた。いや、走りのことね? 人生的な話はむしろ、poitaさんとか俺の方が、誰かにアドバイスもらわなくちゃならない側だから。 んで、そろそろ出発しようかと重い腰を上げ、表に出る。 準備を整え、それじゃぁ走り出そうかとなった瞬間、horstがものすごく悲しそうな表情で俺を見つめる。どうしたんだと問い返すと、切ない苦笑で 自分の足元を指差す。なんだ、と重ねて聞いたら「先生、チャンバーが……」蚊の鳴くような声。???っとhorstが指差す先を見てみると、
ちょ、大穴! むしろ万馬券! R1-Zのチャンバーが根元から逝ってらっしゃった。 たしかに、「ちょっとづつ排気音が大きくなってきたなぁ」とは思ったんだよ。昔、SDRのチャンバーが取れかけたときも、そう言えばこんな風に音が大きくなったんだよ。知ってたはずなんだよ。気になったことを、「ま、いいか」と流すのは、戒めてたつもりだったんだけどなぁ。いかんよなぁ。 と嘆いていても埒は明かないので、みなで対策を考える。 するとpoitaさん、「タイラップじゃ溶けちゃうかなぁ」「溶けるでしょうねぇ」「mioちゃん、近くのホームセンターまでどのくらい?」「20kmくらいですかねぇ」「それなら何とかなるんじゃね?」「んじゃ、タイラップ巻くところにガムテープ貼ったらいいんじゃね?」と話が進み。
poita&かみ(バンス&ハインツ風に)製、ガムテ・タイラップ・チャンバーステーの完成だ。 これでホームセンターまで行き、ハリガネでも使って留め直せば、家に帰るまでは持つだろう。 「かみ先生、僕はここで帰ります」 と言うhorstに、mioちゃんがホームセンターまでの道(つっても一本道だが)を教えて国道140を走り出す。horstはそのままホームセンターへ、俺らはmioちゃんの先導でダートへと二手に分かれる。律儀にみんなに頭を下げてたhorstは、対向車にぶつかりそうになってた。マジでヒヤッとした。
さて、オフロードバイクだけになった俺たちは、mioちゃんの見つけた道を走り出す。 ぐねぐねといい感じで曲がるダートを上がってゆくと、途中で二股に分かれていた。片方は明らかに勾配がきつい。ここでmioちゃんがにやりと笑いながら、勾配のゆるいもうひとつの道を指差して 、「こっちはちょっとケモ道風なんですよ。行ってみます?」なにその切ない二択。 んで、勾配のきつい方は俺のリアタイアじゃ登れなそうもないので、仕方なくmioちゃんが『ケモ道風』とおっしゃる方の道を進んでゆく。すると程なく、道の様子がおかしくなってきた。
おい、mio! どのクチが『風』とか言ってるんだ! バリバリまんまじゃねーか!
赤丸の部分がでかい岩でふさがれてるし、水色の部分はすでにガケなんだが?
いったい君は俺たちに、どこを走って欲しいんだ?
「ダメダメ、ふざけろ。今日はサワヤカ林道ツーリングなんだぞ!」 オフロードバイクだけになるなりイキナリ無茶を言い出したmioちゃんを必死で説得し、なんとかあきらめさせて林道ツーリングに戻る。よしなしは苦笑いし、poitaさんは安堵の表情。やれやれと単車に戻るとき、チラっとmioちゃんを振り返ると、ケツのところに先のとがったシッポが見えた。
それから残りの道を走り出したのだが、やはり見えたシッポは見間違いじゃなかったようだ。 タイトにくねりながら登るタフなガレ場は、景色を見ながらゆっくり走れば、なんて事はない。だが、先頭を走る秩父の変態が、無駄にハイペースを作るので、とたんに難易度が跳ね上がる。まして俺はイッコもグリップしないオンロード寄りのタイアだ。 フロントもリアもずるんずるんさせながら、口から何度も心臓をはみ出させて走る。よしなしやpoitaさんも、ガードレールと仲良くしそうになったり、わだちにタイアを取られたりしながら、mioちゃんの作るペースに何とか喰らいつく。ヤロウ、なにやら速くなってやがるじゃねーか。 きっと練習してるんだろうmioちゃんの後ろ姿に、おもわずニヤリとしてしまった。 んで、気を抜いたせいでまたずるっと行ったり。
景色のいい中腹で、しばし休憩。
太陽は早くも山の陰に隠れ始めているが、今日一日の楽しかった話、これからの走りの話、尽きることもなくしゃべり、ゲラゲラと笑う。最後にmioちゃんにハメられ、みんな顔が上気している。poitaさんにいたっては、ギアセカンドばりに全身から湯気を出していた。
後は帰るだけだと、国道140号線に戻ってひたすら走る。 すると、かつて俺がRocketIIIでリアブレーキをぶっ壊したときにブレーキオイルを買ったホームセンターの横を通り過ぎた。そこでmioちゃんがへんなゼスチャーをするのだが、俺にはカケラも意味がわからない。するとmioちゃん、脇のスペースに単車を停めて、俺に向かって叫んだ。 「horstがいましたよ」 なにぃ? と驚いていると、後から来たよしなしとpoitaさんも見たという。速攻で引き返してみると、ホームセンターの駐輪場で、たしかにhorstがしゃがんで作業していた。
horst製ハリガネマウント。見た目以上の強度。むしろ、これで良いんじゃねってな強力固定。 黙々と作業を続けるhorstの横で、俺たちはバカ話をする。 「horst見つけたから戻るのかと思って振り返ったのに、かみさん行っちゃおうとするんだもん」 「俺も、寄らないの? って思ったよ」 「かみさん、冷てぇ」 「ふん、俺の周り見なさをナメんなっ! そんなもん、気づいてるわけないだろう」 やがて作業が終わったhorstは、手を洗いに行ったついでにコーヒーを買ってきてくれた。それをみんなで飲みながら、またバカ話をして一服。そうしているうちにも、秋の日はつるべ落とし。見る見る、太陽が傾いてゆく。名残惜しいが、帰りの時間だ。
「ったく、秩父は山が多いから日がくれるのが早いんだよ!」 とアサッテな文句を言いながら、途中のスタンドでガソリンを入れる。帰りの準備が整ったら、mioちゃんに先導してもらって国道299号へ出る。すり抜けもせずのんびり走りながら、意外に早い時間で道の駅『あしがくぼ』へ帰り着いた。さすがの近道、地元民ショートカット万歳。 でも、日が暮れるの早すぎ。
道の駅で最後のダベりをしたところで、本日のCrazy Marmalade ちっちゃいもん倶楽部は、結局ひとりも欠けることなく無事(?)終了した。poitaさんがやらかし、horstがやり返し、mioちゃんがトドメを刺してくれただけに、よしなしのガケ落ちがないのがなんとも悔やまれる一日だった。
イチバン遠いよしなしは、SLをトランポに積んで帰る。俺は自走なのに。自走なのに。自走。
冗談で「普通の林道ツーリングがやりたい」なんて言い出したのがきっかけだった、今回のサワヤカ林道ツーリングだが、想像以上に楽しかった。それはみんなも同じだったようで、「楽しかったぁ!」「またやろう!」なんて言葉が、何度も自然に口をついていた。 時期が時期だけに、道のコンディションは悪いことが多い。 でも、オフロードバイクやロードでも軽いバイクだったら充分楽しく走れることが、今回は改めて確認できた。ワインディングを気持ちよく走り、面白いものや美しい景色を見、みんなでバカ話して笑いあう。きわめて普通のツーリングなんだろうけど、これもまた楽しい。 単車が好きってだけで、この寒空に集まるような酔狂な連中だ。またこんな風に走って、楽しい時間を共有する機会もあるだろう。俺はそれが、今からもう、待ち遠しくてしょうがない。SSでのかっ飛ばしやオフ車でのケモ道に加え、こんな楽しいツーリングまでできるんだから、ホント幸せだね。 みんな、今日はありがとう! 次のときも、ヨロシク!
あと、最後の最後。 みなと別れてから299を全開ですっ飛ばしてたとき、やけに絡んできたR1のお兄ちゃん。あんな風に突っかかってくるなら、もう少し練習してからの方が吉。直線でもコーナーでも離せちゃうんだから、前走車に引っかかったときだけ追いついて、アオリくれても怖くないよ? もっと楽しく走った方がいい、ような気がするようなどーでもいいような。
さて、来週はどこへ行こうか。
|