solo run
能登ツーリング
2008.05.04 かみ、帰還する
起き抜けからムダに元気な、俺、おーが、UKTのヤロウ三人。 喋ったり遊んだりしながら、気づけばもう、11:00近くだ。 名残は尽きないが、シャコタン隼は光軸の関係であんまり夜を走りたくないので、出来るだけ明るいうちに距離を稼いでおきたい。おーがと飼い主ちゃん、UKTとNNKに別れを告げると、俺とNは隼にまたがって走り出した。さぁ、クソ混んでる東名だ。頑張るぞ。
と、走っているうちに、なにやらリアの挙動がおかしくなる。 Nが後ろで動いてるのかなと思ったが、そんな気配もない。となれば、いくら俺でもこの段階でほぼ間違いないだろう原因の察しはつく。おかしな挙動ではあるが、知らない挙動ではないのだ。むしろ、わりとよく知ってる系の挙動だよ、これ。 道端に停めてハヤブサを降りると、半分あきらめながらリアタイアを見る。
そうだよ、ああ、そうだろうよ。んなもん、パンクに決まってるんだよ。
そばのスタンドで聞いたら単車の修理はやってくれないとのコトで、バイク屋の位置を聞くと少し行った先にレッドバロンがあるという。なので、スタンドでエアを借りてパンパンにいれ、レッドバロンまで自走した。モノの数キロで、見慣れた看板が見えてくる。 『交換するタイアがないので、穴が修理できなければ預かりになります』 とか、軽くホラーチックな話を聞いて、あとは修理の終わるのを待つ。 これが原因の金属片。UFOの破片ではなさそうだ。
修理は30分ほどで終わった。
優秀工場らしい。んじゃ、200km出しても大丈夫かな?(やめましょう)
返ってきたマイハヤブサ。 待ってる間に、20台くらいの旧車會が通った。追いかけようと思ったけど間に合わなかった。
コンビニで待たしてたNを拾って、無事、伊勢湾岸に乗る。 「俺ひとりなら、ココはだいぶいい感じでアタックできるのになぁ」 と、たった今パンク修理したことをすっかり忘れてそんなことを思いながら、淡々と距離を稼ぐ。バッグつきタンデムで120巡航なら、パンダだろうが覆面だろうが、いつでも来いってなもんだ。アクセルオフで即100km/hだぜっ!(カッコよくありません) のんべんだらりと走りながら、浜松に到着。 とりあえずウナギを食おうと、ヒトでごった返す中へ、弁当を買いに出る。
『そういえば、初めておーがん家に行ったときは、ここでガス欠したんだよなぁ』と俺にとっては思い出深いが、冷静に考えたらあんまりカッコよろしくない類(たぐい)の思い出に浸りながら、タバコを吸いつつ、浜名湖を眺める。それにしても、今回はずっとこんな調子の天気だった。 暑いわ、焼けるわ、でも景色はモヤってるわ、もう一息スカッと晴れて欲しかったなぁ。
頑張ったハヤブサ『ツーリング・ファルコン』。オイル交換しなくちゃ。
ウナギは、おいしかったけど『これなら浜松まで来なくてもいいかな』ってくらいの味。
浜松からは、流れてはいるものの車が多く、すり抜けする機会もあってけっこう疲れた。 日本平で休憩を入れ、御殿場から降りて中央、関越、外環で帰ろうと思ってたら、御殿場出口がアホ渋滞だったので、そのまま走って足柄で最後の休憩と給油をする。
東名はとにかくヒトが多くて凹むね。
あとはとにかく修行のように、延々と渋滞する車をすり抜け、やっとの思い東京へ。 空模様が、かなり怪しい。
ネットで調べたら、渋谷までしかタンデム出来ないつーので、それならと東京出口を降りて、環八を北上する。Nいわく、『ツーリング初日の私を忘れてた加速と、環八の 擦り抜けがイチバン怖かった』そうだ。いや、俺としては充分マージンとって走ってたんだけどね。 ミラーの両脇、指三本分くらい。
こうして、能登タンデムツーリングは、無事に終わりとなった。 普段ならそれほどでもない距離のツーリングだったが、如何せんこれほどの距離をタンデムするのは初めてだったので、思った以上に疲れた。ただ、強烈な制約があった分、自分の走りを見直すいい機会にもなったようで、変な話だが、おかげで少し上手くなれた気がする。 速く、ではなく、上手く、だ。 ココのところハヤブサでは、ずっと(乗り手の)限界に近い走り方をしてたので、こうして途中でやめられない制約を設けて、その中を淡々と走るってのも、いい経験になったんじゃないだろうか。ハヤブサが思ったよりずっとタンデムの楽な単車だということもわかった。 どんな走りでも、それは俺の経験となり、やがて血肉となる。 早い連中と走ってきて得た速さを、一歩下がったところから確かめるような。今回の旅はそんな、いろんな意味で見直しと発見のツーリングだった。重量のかかったサスの動き、極端に加減速を抑えた走り、スムーズさに重点を置いたコーナリング、どれもすごく勉強になった。 いい経験をしたと思う。
でも、当分タンデムはしないけどね。
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