solo run

in 霞ヶ浦

2009.01.18 アクティブ・ランツァ

 

前日アキから走りに行こうと電話があった。

となれば当然R1000でカリカリ走ろうって話なわけだが、この寒空にそんな走り方ができるのは西伊豆か房総くらいしかない。なのでGO!!!君やAGLAにも連絡して、みんなで房総を走ろうと決めた。ところが、AGLAには連絡がつかないし、GO!!!君は用事があったのを思い出したとのコト。

んで、トドメにアキまで用事があったの忘れてたつー話で、哀れかみさん、ひとり枕をぬらす。

「ひとりで走るなら目覚ましかけなくてもいいや」と、三時過ぎまで呑んだくれ、ワイン二本とビールを空にしたところで撃沈し、目が覚めたら9時半だった。なので、とりあえず昨日予定してたブッシュガードの交換をしようと、防寒装備バッチリで表に出る。

レーステックのブッシュガードを外して、ライコランドへ買出しにゆこう。

ちなみに俺的区分けとして鉄の芯の入った、ハンドルとバーエンドの二箇所で固定してるのがハンドガードで、一箇所で固定してるやわらかいのがブッシュガード。すっ転んだとき、ブッシュガードは柔らかいから手を守ってくれないけど、ハンドガードは転ぶとハンドルが曲がる。

どっちが良いかは、好みとか使い方。ケモメインならブッシュガードの方がいいと思う。

 

ライコでブッシュガードを買い込んだら、整骨院まで行って取り付けだ。

ブッシュガードを交換して、ついでにトライアルミラーもつける。

これで用事は済んだのだが、ちょろっと走ってるうちに走りに行きたくなってしまった。地図もなく、なんの用意もしてきてない上に、夕方からは雨の予報だからあまり遠くには行けないけど、房総の林道あたりにでも行こうかと決めて、適当に走り出す。

 

整骨院から国道464に乗って、16号で房総の方に向かおうと走っていたのだが、休日の464東行きは、でかいホームセンターに向かうサンデードライバーが多いのでかったるい。それでも120くらいですり抜けながら走ってると、16号への分岐も混んでるジャマイカ。

なのでそのまま直進しつつ考えて、霞ヶ浦へ行こうと決めた。

印西(いんざい)あたりで県道4号を北へ折れ、木下(きおろし)を抜けて356号、利根水郷ラインで東へ向かう。 寒いことは寒いが、さすがに純正ブッシュガード。レーステックよりさらに風が手に当たらないから、全然つらくない。これなら月末の雪道も大丈夫かな。

利根川が分岐して印旛沼に流れてゆく長門川あたりで、単車を停めて一服。

ランツァの右側あたりに、長門川への水量を制限するでかい水門がある。

 

釣りをしてるヒトを眺めながら、タバコを一本灰にしたら、さて、走ろうか。

と、またがる前にちょっとランツァ見たら、オイル的なモノが滲み出し系。

YPVSからこれだけ漏れてるんだから、きっとシールとかイロイロ逝ってんだろう。サーボの方からも見てやって、YPVSのワイヤーにも注油してやらないとまずいんだろうなぁ。でも、バラすとか果てしなくめんどくさいなぁ。もちっと暖かくなってからやろうか。

 

途中のミニストップでコーヒーとタバコを買う。

ケーナナの慣らし運転のときに来た店かと思って、勢い込んで写真撮ってから、どうやら違う店だと気づいてガッカリ(勢い込む意味がわかりません)。普段は茨城側ばっかり走ってるから、水郷ラインのこの辺はよくわからんので、とっとと反対側に移動しよう。

長豊橋(たぶん)を渡ってすぐ右へ折れ、いつもの土手沿いをかっ飛ばす。

 

この農場の牛は、たぶん、河原でしょっちゅう会ってるやつらだと思う。

 

手前のヤツのヤル気のなさに、見覚えがあるようなないような。

いや、真ん中で死んだように寝てるヤツかも知れない。見分けなんかつくかっつの。

 

土手沿いの県道11号をすっ飛ばし、国道51号を北へ折れてしばらくいくと、霞ヶ浦に到着。

雲は多いけど、なんとか太陽も見えそうだ。とりあえず、雨はもう少し大丈夫かな。

停まって景色を眺めた後は、湖畔のくねった道を気合を入れてすっ飛ばす。寒いからか、釣り師や散歩、ジョギングのヒトもほとんどいないので、これ幸いとステップをするまで倒しこんでみたり、トラクションを意識してリアをフルボトムさせてみたりと、楽しく遊びながら走る。

狭くガードレールもない湖畔は、普通に流してればどうってことないけど、気合を入れて走りだしたとたんに、『飛び出したら湖まで真っ逆さま』の精神的にタフなコースに様変わりする。ツイスティゾーンだったら、もしかしたらケーロクとトントンくらい走れるかもしれない。

ややや、さすがにそれはないか。

 

ランツァらしい元気な走りで湖畔を駆け抜け、湖に向かって突き出した直角コーナを曲がると。

突然、目の前がひらける。山じゃありえない、消失点まで続く直線。

クルーザや4サイクルトレールならのんびり行きたいところだが、こちとらトレール車とは言え落ち着きとは無縁のラスト2サイクル。しかも、ロードタイアはいてハイスロにしたストリートファイターなんだから、そうそうチンタラは走ってられない。いや、気分によっちゃチンタラでもいいんだけど。

とりあえず、アクセルストッパーまで一気に回してシフトアップを繰り返し。

かつて出した『下り坂参考記録』の150には及ばないまでも140強をマーク。ヨレる足回りと格闘しながらゲラゲラ笑って走ってると、下のダートに下る道があった。なのでアクセルを戻し、100くらいの速度のまま、軽くジャンプしつつ土手を駆け下りる。

ロードタイアが枯れ草の上で滑るのも気にしない。

 

ダートに入ってしばらくすっ飛ばし。

長い直線でいったん停まって写真を撮った。

それからまた爽快にすっ飛ばし、ダートが終わったところで湖畔の道に合流。すると、その先しばらく行ったところが土手の補強工事で通行止めになっていた。仕方なく迂回して畑の中の農道を走っていると、道はいつの間にか生活道路になる。

家の間の狭い道をゆっくり進むうち、小さなお社(やしろ)を見つけた。

写真を撮って走り出す。

と、ほんの数百メーター行ったところで、またも同じ名前のお社に出くわした。

なんでこんな近くに、同じ名前のお社が二つもあるんだろう。

せっかくなのでこっちも写真に収めていたら、シルバーカーを押した、近所に住んでるんだろうばぁちゃんが、「なにやってんだ?」とばかりにこっちを見てたので、「寒いですね」と声をかけてみた。そしたらばあちゃん、「バイクだからでしょ」と、的確かつナマイキなツッコミを返してくる。

悔しいから明日、ウチの患者さんのばぁちゃんたちに、八つ当たりしてやろう(やめましょう)。

 

霞ヶ浦をぐるっと回ってるウチに、さすがに寒くなってきた。

なので国道6号を捕まえて、そのまま一気に南下する。ずっと空いた道を走って気持ちよくすっ飛ばしてたので、クルマの間でチンタラ走る気分じゃなく、かなり気合を入れてすり抜けや逆走をしながら、茨城の街中を駆け抜けてゆく。ケーロクのおかげか、ランツァも前より速く走れるようだ。

ほとんど100以下で走らないくらいのペースで、ガンガン先を急いでいると。

ピカピカっ! ウーッ!

やかましいのがピカピカさせながら追いかけてきた。しかもバイク。まるきし気づかずにイエロー跨ぎまくってたから、わりと絶体絶命チックだ。今までは『バイクならブレーキ』と決めてたのだが、寒いのも手伝って、どうにも停まりたくない。なので、初めてのおつかいバイクちぎりに挑戦だ。

他の道ならともかく、慣れた6号でしかも渋滞中。腕やパワーはともかく、スリムさでは確実に分があるわけだから、そう悪い勝負じゃないだろう。心のギアをさらに一段シフトアップして、クルマの列に飛び込んでゆく。しかし、敵もさるもの。そう簡単には消えてくれない。

しばらく二台でランデブーしながら、とにかくさらに道幅が狭くなるのを待つ。

とか冷静っぽく書いてるけど、正直、かなりドキドキだ。

 

道は大利根橋で完全に渋滞していた。

しかもやかましい音のおかげで、クルマがどっちに行こうかと右往左往している。さらに先の方は、流れが完全に止まっていた。ココが勝負どころだろう。キョドっているクルマを縫うようにして避けつつ合流でクルマが斜めに停まってるところで、隙間を抜けながら一気に引き離した。

よし、あとは距離を稼いでから横道に入ろう。

そう思ってすっ飛ばし、信号では徐行して、ひたすら引き離しにかかる。ミラーをトライアル用の小さな見づらいやつに換えたのを軽く後悔しながらも、どうやらやかましい音が聞こえなくなった。それでも用心しながら、陸橋を登って下ったあたりの後ろから見えない場所で左に入る。

裏道を抜けて、完全に引き離したと確認したところで、ドっと汗が出てきた。

 

今回も最後に追いかけっこだったが、前回のとはだいぶん趣(おもむき)が違う。「できれば前回みたいな、気持ちのいい追いかけっこをしたいよなぁ」と、テメェのウカツさを棚に上げてそんな風に思いながら、俺は最後の行程をのんびりと家に向かった。

いや、楽しかったのは間違いなんだけど、それでもさ。

こんなクソ寒い中を単車で走ってるのは、正直、イカれてると思うよ。

早く暖かくならないかなぁ……

 

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