solo run

in 三重〜和歌山〜名古屋

2009.03.20-22 単車とダチと美味い酒

 

俺の整骨院は、休日オセロシステムを採用している。

なんのこっちゃ判らんと思うが、要するに休日にはさまれた平日は自動的に休日になるのである。かみは『飛び石連休』などと言うぬるいシステムを許可しないのだ。自動的に20日から22日は連休になったわけで、三日もあれば結構遠くまでいけるじゃん!

つわけで、気になってた和歌山の龍神スカイラインをメインに、三重のダチおーがの家に行こうと決める。その旨をサイトで書いたら、名古屋在住のともっちさんが、「こっちに来るなら、ウチににも寄りなさいよ」と言ってくれたので、遠慮なく遊びに行かせてもらうことにした。

さらに土曜日の龍神スカイラインには、rakが紹介してくれたR1000乗りのぁゃ。ちゃんも顔を出してくれるという。すると今度は元M109R乗りで、現在V-MAX購入をもくろんでいるわこ〜さん改め、わこ〜ちゃんまでも「琵琶湖の方に来るなら、会いましょう」と言ってくれた。

そんなこんなで俺の遠出には珍しく、わりと予定を詰め込んだツーリングとなったのである。

 

さて、20日金曜日の朝、疲れて起きられない最近しては珍しく、目覚ましアラームが鳴る前に目を覚ました、やっぱり楽しいときは早起きできちゃう現金な性格のかみさん@39歳。どうやら天気も大丈夫そうだと喜び勇んでケーロクにまたがり、出発する。

が、16号に出る前に、降ってきやがった。

なにこのタイミング。

 

それでも大した降りじゃないから、それほどガッカリすることもなく柏インターへ。

常磐道に乗ると、雨は降ったり止んだりの中途半端な感じだ。「んだよ、ハンパでめんどくせぇなぁ」と思いながらC2で中央道を目指す。もちろん東名の方が若干距離は短いのだが、あそこはそれを補って有り余るほどイロイロ鬱陶しいし、俺は中央道の方が楽しく走れるのだ。

や、右コースとかあの辺は嫌いじゃないんだけど。

で、その中央道を気持ちよくすっ飛ばしていると、調布あたりだったろうか、雨が強くなってきた。あまりのざんざん降りに「や、ホントさっきはハンパとか言ってごめんなさい。ハンパでいいんで、もっと弱く降ってください」と天にわびるも時すでに遅く、土砂降りは止まない。

談合坂で給油をするころには、パンツまでびしょぬれ。

ほうほうの体(てい)で境川PAに逃げ込む。

 

とたんに、晴れやがった。

とりあえず濡れた服をどうにかしようと思っていると、携帯がなる。

見てみるとキャスタからだ。

 

「おー! どうしたー!」

「かみさん、どこ走ってるんですか? こっち(静岡)はすげぇ降ってますよ」

「東名使わねーんだ。今、中央道の境川」

「あとどのくらいあるんです?」

「250キロ以上はあるかなぁ」

「はははっ! まだ三分の二くらいあるじゃないですか」

「うん、もうびしょぬれだよ」

 

そんな話をした後電話を切り、PA併設のコンビニに入る。

着替えをギリしかもって来てなかったので、おっさんシャツを買ってみた。

 

革ジャンの下は、こんな感じでびしょぬれだ。

 

おっさんシャツに着替えてると、なんかガイジンが話しかけてきた。

知らない言葉だったら困るところだが、英語だったので何とか会話できた。

と、このときは思ったのだが、後で冷静に思い返してみると「このバイクはいくらだ」と聞かれて、もんすげ自信満々で「1500万だ」って言った気がする。ミリオンじゃなくてハンドレッドだよな。そりゃ、目ン玉ひん剥いてびっくりするはずだよ、彼も。

彼の嫁さんと子供に手を振って別れを告げると、ようやく晴れてきた中央道に戻る。

阿智PAだ。この時分には空は晴れ上がり、路面もフルドライのパーフェクトコンディション。

超高速コーナーの続く中央道を、ビタっとバンクしたまま200〜250くらいで延々と曲がりまくる。コスプレさんもいなかったし、時々元気なバイクやクルマとからんで遊びながら、実に気持ちよく走れた。やっぱ中央道選んで政界だった、や、そんな世界に進出する野望はない。正解だった。

 

小牧から東名にのり、豊田で伊勢湾岸へ。

いつもの刈谷で一服しつつ、おーがに連絡を入れる。

 

この観覧車、いつか乗ってみたいね。

 

おーがんちのそばのインターで降りて、昔のおーが家に行き、連絡を入れる。

すると程なくして、おーががモンキーに乗って迎えに来てくれた。

おーがんちで久しぶり、UKTと対面。

 

左から飼い主ちゃん、NNK、おーがのダメ家族。

 

荷物を降ろして着替えたところで、午後二時ころだったか。

早速、ビールを引っ掛ける。

おーがは普段、家で酒を呑まないので、おーがんトコには酒があまりない。二本あったビールを速攻で空けた俺は、UKTとふたりで散歩がてら近所のコンビニへ酒を買いにいく。ついでにいつも通り、食い物やUKTのおもちゃをアホほど買い込んで帰宅する。

両手に抱えた満載のコンビニ袋を見て、おーがが爆笑してた。

そこでさらに呑んだくれ(俺だけ)、良い時間になったのでみんなで晩飯を食いに行く。すし屋でもビールを引っ掛けながら、調子に乗ってアホほど喰ったら、帰り道でクルマに揺られてるうちに気持ち悪くなって、おーが家についた瞬間、全部リバース。昔から1ミリも成長してないね、俺。

それでもスッキリした分、酒は呑めるわけだ。

飼い主ちゃん用にって買ってきてあった桃系のカクテルを、結局、自分で飲み始め。

いい感じで出来上がる。

 

NNKもだいぶん、俺に慣れて来た。この写真は飼い主ちゃんが撮ったんだけど。

 

コンタクトを外してコーヒーなんか飲んでるけど、すでにかなりの酔眼。なにこのヘンなアタマ。

 

ま、結構呑んだからね。

んで、ようやく寝入ったチビどもから開放されて、おーがや飼い主ちゃんも飲み始めた。

即、泥酔。

ふたりともビール一本で真っ赤になるんだから、安上がりで良いね、この夫婦は。

ホントはパソコン借りて軽くレポしておこうと思ってたんだが、酔っ払ったおーががブルートゥースヘッドセットの設定とかスカイプのインストールとかはじめちゃったので、俺は飼い主ちゃんとしゃべりながら呑んだくれてた。んでスカイプインスト後、家にいるNに電話して、酔っ払い三人でからむ。

最後は崩れ落ちるように眠りについた。

いつも通りの、バカで楽しい宴会だった。

 

 

あけて二日目の朝は、ぁゃ。ちゃんと和歌山に行ってきた。

 

さて、竜退治も無事に済んで、今晩はともっちさんのところで宴会だ。

でっかいもん倶楽部の余韻も覚めやらぬまま名神高速をすっ飛ばし、一宮から名古屋高速に入った俺は、事前に見た地図もうろ覚えのままシックスセンスで突き進み、6号線からいっそ小気味よく1号線で北上、小牧の文字に「うん、間違った」と気づいて黒川で降りる。

黒川をおりてしばらく走ったトコ。

ここで地図を見るのだが、暗いのと疲れてるので次のページにある高針に気づかず、「高針なんてねーなぁ」と思いながら、またシックスセンスを信じて高速に乗りなおした。1号線を南下しつつ、ものすげぇ自信満々で3号線に乗った瞬間、2号線の分岐に「高針」の文字を見つける。

ガッカリしながらダッシュで降りてUターン。

名古屋高速に2000円くらい払って、ようやく高針で降りることができた。

俺のシックスセンス、そろそろ封印した方がいいかなぁ。

 

高速を降りたところで、ともっちさんに連絡。

するとすぐにクルマで迎えに来てくれた。そのままクルマの後ろに着いて走り、無事、ともっちさんのお宅にお邪魔することができた。なおっちゃんに「久しぶりー!」と言ってから、そうでもないことに気づいたが、なおっちゃんも「久しぶり」って言ってたからいいや。

んで、なおっちゃんの同僚の女の子ムラちゃんに挨拶し、早速、お風呂をいただく。風呂から出てきたら、なにやらお客さんが増えてた。お客さんつーか、ともっちさんの家族みたいなもんだった。その友人たちを紹介してもらってから、まずはビールで乾杯。

左からノリユキさん、ムラちゃん、料理長、なおっちゃん、ブルーマウンテン君。

初対面で最初こそチョイぎこちなかったものの、天然にして天才なおっちゃんの連続ボケにみんなで大笑いしてるうちに、その垣根みたいなものも取り払われてゆく。なおっちゃんの雑な扱いでブルマン君の立ち位置を知って笑い、ノリユキさんと単車の話をし、料理長のガンダム名ゼリフに笑い。

その合間合間に、なおっちゃんの芸術的なボケがキマリ。

みんなが笑うのを見て不満げに首をかしげるなおっちゃんに、ムラちゃんがそーっとフォロー入れてるのを見て、また爆笑し。その全体をともっちさんがフトコロ深く包み込んでる、非常に居心地のいい空間が出来上がってきた。当然、俺の酒もガンガンすすむ。

 

台所に立った料理長とノリユキさんがナニゴトか話してるのをよく聞いてると、どうも話の内容がおかしい。どうも、ともっち家の包丁はふたりがプレゼントしたものらしいのだが、その切れ味についてものすげぇ熱く語っているのだ。聞けばノリユキさんも元プロだと言う事なのだが……

「この、トマトがたまらん!」

トマトが好きなのかと思ったら、トマトの切れ味がたまらんらしい。このへんで、彼らの残念っぷりがおおよそ理解できた。さらに「ボウヤだからさ」「弾幕うすいよっ!」「偉いヒトにはわからんのです」と、ガノタらしいネタで大笑いし、その隙間になおっちゃんがボケ、また爆笑。

 

しかも、会話の間に出てくる料理長の料理が、実に美味い。

メインのチーズフォンデュも美味かったが、俺的にはコレが感動だった。

豚のしょうが焼きなんだが、トマトが入っているのだ。

最初に聞いたときは、「え゛」と思ったのだが、喰ってみると酸味が程よく、さっぱりしてて、いくらでも喰えそうだ。次回ウチでしょうが焼きを食うときも、トマトを入れてみよう。

 

ボケてるつもりはないのにボケ倒すなおっちゃん、みんなに突っ込まれて頭を抱えている。

右上のムラちゃんやブルマン君の口元の笑いっぷりで、雰囲気が伝わるだろうか。

左側では、ノリユキさんと料理長が、さらになんか作ってる。ともっちさんは「ボクが使えない人間だから、周りにデキるヒトが集まるんですよ」なんて謙遜してたが、彼らがみんな、ともっちさんとなおっちゃんの作るこの空間、この空気に惹かれて集まってきてるのは、間違いないだろう。

 

ところでこの家には、もうひとりつーか一匹の住人がいる。

プシュさん。

俺は猫好きなのだが、猫の方にはあまり好かれないと言う特性を持っている。今回もそれは健在で、普段は人見知りをしないというプシュさん、俺が来た瞬間からずーっと隠れまくってた。すると、なおっちゃんが鬼の首とったように

「かみさんは野獣だから、猫が逃げるんだよ」

「なにをー!」

「やー! 言ってやった! ずっと言う機会を狙ってたんだ!」

そのセリフに、結局、周りで聞いてた連中が笑ってしまい、なおっちゃん、またも納得の行かない顔で首を傾げてる。ま、結局この後、プシュさんとは休戦協定を結び、ちょっとは触らせてもらえるようになった。つっても、今度行ったらもう、忘れてるんだろうなぁ……

 

穏やかな空間を作る、やさしい男ではあるものの、ともっちさんも基本的にはダメ人間。

嬉しそうに「かみさん、買っちゃいましたよ」と、己のダメっぷりをアッピールしてた。

そこへすかさず、ノリユキさんや料理長が「安くなったつっても、元が高い」と突っ込みを入れる。そんな感じで笑いの絶えない夜は、ほとんどなおっちゃんのペースで更けていった。結局、何時に寝たのかよくわからないよ、俺。

 

翌朝、エロい夢を見て目を覚ますと、耳元でプシュさんがはぁはぁ言ってた。

どうやら「朝メシの時間だから起きて用意しろ」って事らしいのだが、ウコンのチカラで二日酔いこそないものの充分に眠たいので、フルシカトさせていただく。だって、まだ六時半ですぜ、プシュさん。「かみは歩かない」だけじゃなく、「かみは朝起きない」んですよ、基本的には。

そのあと二時間くらい寝たのかな?

起きて朝食をご馳走になる。

ともっち家のお水は、冷温そろった優れもの。

 

そしてうわさの自家製パンに。

 

実に名古屋らしいモノを塗っていただく。

 

パンにスープに煮込みハンバーグにと、朝から調子に乗って喰いすぎた。

 

さて、窓の外は思いっクソ雨。

しかも一日降り続けるようなので、帰りは時間がかかるだろう。そろそろ出ますと挨拶をして、

わざわざガレージにしまってもらったケーロクだが、結局、水浸しになる運命。

 

ともっちさんと再会を約し、俺の苦行が始まった。

時々降り止んだりもするが、基本的にはずっと雨。

 

たまに、冗談みたいに土砂降りになると、さすがに危ないのでPAに避難して様子を見る。

つーか雨の中でイライラしてちょっとラフにアクセルを開けたら、直線でテールが滑ってかなりビビった。それでも中央道を選んだおかげで、ほとんど渋滞もなく、たまに混んでも雨さえ弱まればすり抜けていけるので、思ったよりは距離が稼げる。

ただ、全身濡れそぼって、体温を奪われていくのがしんどかった(カッパくらい買いましょう)。

『長野まで160km』の看板を見たときは、「もうPAに泊まっちゃおうかな」とか、俺、わりと真剣に思ってたからね。実際は長野あたりで雨がほとんど上がっちゃって、ずいぶん楽になってきたんだけど。さらに途中から気温も上がってきて、風は強いけど寒さはだいぶんマシになった。

談合坂で最後の給油をし、あとは一気に柏まで走り抜けるだけ。

結局、また途中で雨に降られ、さすがに全身ボロボロだが、それでも心地いい疲れを感じながら、こうしてレポを書いている。おーが一家と遊び、ぁゃ。ちゃんと走り、ムラタさんやわこ〜ちゃんたちと話し、ともっちさん一家と呑んで話した、本当に楽しい三日間だった。

遊んでくれたみんな、ステキな時間をありがとう!

やっぱり俺は景色より食い物より、ヒトと会うのが好きだ。それが今回もまた実感できたよ。こんなに楽しいことなら、何度でもやりたい。機会があれば、まだ会ったことのないヒトとも会って話したい。走って、呑んで、話して、そんな風に暮らして生きたい。

心からそう思う。

 

さて、次はとりあえず、ゴールデンウイークあたりになるのかな?

今回遊んだヒトも会えなかったヒトも、次回は会って呑んで話して、走ろう!

 

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