solo run
in ご近所
2010.06.19 ケーロクリハビリ
思いっきり天気予報に振り回されつつ。 今日の日中は晴れるつーから、ちょこっと走ってみよう。無論、ケーロクでだ。 土曜日午前中の仕事がハネたところで、走り出す前に軽くメンテナンス。 ブレーキフルードを交換して、それじゃ帰りがけにいつものツイストでも行こうか。 あ、いや、待て待て。 ダメだ! だって……
農家やってる患者さんに、大根をもらったんだった。 ガムテで固定した大根とともに、いつもの通勤コースを戻って、無事に大根を自宅へ送り届ける。それから、整骨院にケーロク用のバイクカバー(フューリィはクソ長いので、カバーが共有できない)を忘れてきたことに気づいて、「だったらこの際、買っちうまうか」とライコランドへ。 国道をすり抜けるうち、なんとなく感覚を思い出す。 「あん、思ったほどは、乗れなくなってないかもな」 と安堵しながらライコランドへ行き、バイクカバーを物色。 そして、カバーの値段の高さに驚愕した、一般ライダー的知識が皆無のかみさん。「も、おまえらバカじゃねーの、バカじゃねーの、バッカじゃねーの!」と、危ないヒトチックにブツブツつぶやきながら、バイクカバーを断念。コレいいなぁと思ったのが、二万以上するんだもんよ。 かと言って、二万の見たあとに5000円のは、イマイチに思えちゃうし。 でも、カバーに二万円出すなら、他に必要なものは山ほどあるのだ。フューリィ用のパワコマとか。つわけで整骨院においてある、オンボロカバーを取りに行く。ついでに足回りを見るとチェーンオイルが飛んでたので、ウエスで軽くぬぐい。 さぁ、それじゃぁ走ろうか。
裏道を入って適当に、曲がってる道を思い出しながら走ってみる。 すると、自衛隊の基地のあたりで、ぼうんぼうん低音の効いた排気音の、速そうなクルマが一台、いいペースですっ飛ばしてるじゃないか。とりあえずペースメーカーにつー感じで、アクセルをスナッチして追いつくと、後ろにつける。ベタづけってほどじゃないが、ライトはハイビーム。 すると排気音が大きくなり、明らかに加速し始めた。 とたんに脳内でユーロビートが流れ出すのは、昨日の晩、頭文字Dのアニメを見てたから。 「コッチ見ながら、『外から行かせるかよぉ!』とか、叫んでくれないかなぁ」 アホな事を妄想しつつ、こちらも少しアクセルを開ける。言っても公道の、それも街中で、ケーロクをミラーの点にできる四輪は、まずいない。田舎道特有の荒れたツイストを、クルマと一緒にいいペースでランデブー。やがて身体が慣れてきたので、ギアを一段落としてアクセルオン。 ゆるいS字で対抗が来ないのを確認したら、一気にごぼう抜き。 抜かす瞬間、クルマの方もがんばって加速した(っぽい)のだが、200オーバーからの加速ってな高速域からならともかく、このクラスの単車に低速からの加速勝負を仕掛けても、勝てるわけない。スーパーカーみたいなの持ってこないと無理だよ。
四輪を抜き去って、そのまますっ飛ばしモードに入る。 つっても上半身はTシャツだし、足首のサポータもしていないから、充分にマージンを取った上で、基本的にコーナリング時の重心の位置を確認しながら走るカンジ。脚でトラクションを感じるほど踏ん張れないので、フューリィと同じくシートからの情報をケツで感じ取る。 かみさんのケツは現在、期間限定でとってもビンカンなのだ。や、『ぢ』とかじゃなくて。 最初、いろいろやりづらいなぁと思って、そのうち原因に気づく。 「ああ、回し足りねぇんだ」 クルーザのクセでシフトが早かったようだ。一速落としてぶん回しながら走ると、タイアの食いつきやサスペンションの動きがよくなった。「にゃははは、コレだコレ」とニヤけながら、見通しのいいツイスト道をタイアの端っこで切り裂きながら、気持ちよく旋回。 「このくらいのペースだったら、2CTで全然OKなんだけどなぁ」 峠や高速ならともかく、人通りがないとは言え、さすがに生活道路でこれ以上のペースはナシ。その分、『動きを感じること』を楽しみながら、クルーザで溜まってたストレスの原因、『コーナリング欲』や『バンク欲』を、一気に満たしてゆく。ああ、癒されるなぁ…… やっぱ、天気のいい日は曲がり道、だよね。
一時間ほども走っただろうか。 ステップに足を乗せていることが苦痛になってきたので、そのまま家に帰る。 さすがに、たった一時間しか乗れないんじゃ、筑波山でもちと厳しい。もう少しご近所で練習して、乗車時間を増やしていくことは当然としても、とりあえずバックステップは元に戻そう。幸い、マルが俺の安物ステップとノーマルを交換してくれるつーし。 足の痛みを無視してそんなことを考えながら、俺は16号をガシガシとすり抜けた。 梅雨明けまでには、ばっちり乗れるようになっておくよ。
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