solo run
in ご近所
2010.12.01 地獄の入り口
水曜日は半日仕事。 しかし月初は書類仕事でえらく忙しい。今月こそはとっとと書類を片付けて、後顧の憂いなく遊び倒そう! つわけでとっとと書類をやっつける……わけもなく、ウラに行ってユリシーズのメンテナンス。持病というかよくあるトラブルに、『ハーネスの断線』つーのがあるらしいので、その対策だ。 なんで断線するかって言うと、話はえらい簡単で。 左にハンドルを切ると、ハーネスにフロントフォークが当たるから。 実際にはそれだけじゃなくて、いろんな要因があるみたいなのだが、とりあえず俺のユリシ−ズは、事故車ではあっても、走行1000キロのサラなので、経年劣化の心配はない。こないだ顔の交換したときに、中の取り回しは直したので、問題はココだけ。 なので、DIYの強力な味方、『結束バンド』を引っ張り出し。 ちゃっちゃとハーネスをずらす。ものの数十秒で対策は終わった。 さて、それじゃあ帰って書類仕事を……もちろんしないで、サスのセッティングをしよう。
こないだ足をXB12Sのモノと入れ替えた時、セッティングもSに準じておいたのだが。 車重がいくらか重いからか、それとも俺の乗り方が悪いのか、すっ飛ばしてカリカリやってるとき、何度かフロントタイアがロックした。純正のブレーキとパッド、ブレーキングのウェーブディスクの相性とか、タイアが古いからだとか要因はイロイロ考えられるが、とりあえずサスで対策してみよう。 やわらかいサスは面白いが、『ブレーキ開始からタイアが食うまで』にタイムラグがある。 「おそらく、その辺が原因のひとつじゃなかろうか」 つぶやきながら、フロントの圧側ダンパーを1/4回転ほど締めこんでみた。それ以外は元のまま、早速テストランしてやると、フロントのロックは収まったが、いまひとつ乗り味が気に入らない。「ならばリアを固めてやるか」つわけで、こんだリアの圧側を1/4回転ほど強める。 そんでまた、くねくねテストラン。
足が固まったので、乗り味はだいぶん変わるが、さっきよりは前後のバランスが取れてる。 しかも、足に踏ん張りが出たぶん、全体の速度が体感できるくらい確実に上がる。しかし、ノーマルの時のグイグイ動くエキサイティング感は薄れた。サスが沈みながら曲がってく、『ぎゅーん感』とか、切り返しのひらひら感が薄れたのだ。 ま、41歳にもなって『ぎゅーん感』とか言っちゃってるのは、テキトーに流してもらって。 次は伸び側を1/4回転強める。なんてやってると、だんだん固くなって、最後はガチガチつーのはお約束。なので、リアの圧側をさっきより柔らかくしてやる。ここから自分用の覚書。リア圧側ノーマル2回転戻し→1.5戻し→1.75戻し。伸び側1.5戻し→1.25戻し。 これで、とりあえず良さそうなセットになった。 とは言え……峠を走るならコレでいいだろうけど、街乗りにはちょっと硬いか。もっとも、その街乗りでフロントロックしちゃうほどすっ飛ばすから、今回、サスペンションのセッティングなんぞやってるワケだけれども、そこはそれ。ウチのサイト読みに来るようなヤツが、ツッコんじゃいけない。
ホント、最近はビューエルの宣伝みたいな話ばっかりで恐縮だが。 それにしても、この単車は面白い。 正直な話、ケーロクの足で1/4回転なんてニブイ俺にはなかなか体感しづらかったのだが、こいつはその辺の目盛りが粗いから、すごく判りやすくて楽しい。限界値が低いと言えばいいか。同じ範囲に、300までの目盛りと200までの目盛りが切ってあるとしたら、200の方が目が粗い。 ってコトは針の動きが大きくてわかりやすいだろ? 要するに、そういうことだ。 1/4回転でサスの沈みの固さが顕著に体感できたり、走りが劇的に変わったり。もちろん、ケーロクだって変わるわけだが、それはサーキットライダーとか敏感な乗り手なら判るだろうけど、俺ごときでは感じたとしても希薄で、はっきりと口に出して言いづらい。 だけど、コイツははっきり感じる。だから楽しい。
とは言え、浮かれてばかりもいられない。 走ってはサスをいじり、いじっては走るということが、ココまで楽しかったのは初めて。そして、楽しいってことはハマるってことで。要するに俺は、俺だけは無縁だと思っていた『サスペンションセッティングという名の地獄』に、どうやら片足を突っ込んでしまったらしいのだ。 できれば今回のセットで、『ある程度、全てのステージで納得がいく』ことを祈りつつ。 俺は明日の朝も、通勤という名のセッティングに向かうのである。 楽しいような、困ったような。
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