2008.07.23 急襲の愉悦
俺は宴会が大好きだ。 酒も好きだし、ダチとバカ話をするのも大好きなんだから、考えてみれば当然なのだが、そこに意外性が組み合わさるとヨロコビは倍増する。簡単に言えば、ダチが突然、『遊ぼうぜー!』とか『呑もうぜー!』って 家に来てくれるのが、とってもうれしいって話。 まぁ当たり前のことかもしれないが、俺の場合それが度を越してると言うか毎日でも構わないつーんだから始末が悪い。ところが『毎日でも来ていいよ』言うと『そうは言っても実際に毎日来られたら困るだろう』と思う人が多い(思わないのは小学生くらいです)。 ホントにかまわないんだけどなぁ。 でまぁ今週は月曜、火曜と続けて楽しかったので、その様子を少し書いてみよう。つっても今回は珍しく写真がないので、文字ばっかりのが嫌いなヒトには向かないかも。ま、そんなヒトはナナメに読んで 、なんとなく雰囲気だけでも味わえばいいじゃない。
2008.07.21 まずは月曜日。 ケモライドでくたびれて帰ってきた俺は、風呂で水を浴びたあと、そのまま寝てしまった。 んで中途半端に9:00ごろだったか? 起きて携帯を見ると、バイク屋のダチ、タクからメールが入ってた。『明日、柏に用事があるんで、今日、かみさんち行っちゃっていいですか?』もちろんOK。『チューソンも連れてっていいですか?』もちろんOK。ちなみにチューソンてのもメカニック。 んでケモのレポートを途中まで書いてると10:00ころ、タクとチューソンがやってくる。 「あれ? バイクじゃねーの?」 「いや、今日はチューソンの車です」 つわけで、運転のあるチューソンはウーロン茶、タクはもちろんビールだ。乾杯してしばらくしてから『チューソンは酒好き?』聞くと、俺とタクの持ってるビールのカンを哀しそうに見つめながら『好きです』とボソリつぶやいた。にゃはは、次回は泊まりで来いよな?
タクはビモータのdb、乾式クラッチのヤツ(詳しくは知らん)で、チューソンはZX7RR。 どっちもマニアックな単車に乗っている。 タクが『最近、転勤して通勤距離が伸びた上に、途中にワインディングがあるから、すげぇ単車乗ってますよ』と嬉しそうに語ると、チューソンは『かみさんと同じころに事故ったのに、パーツが全然来ないんですよ。オークションなんて、車名で検索かけてもイッコも当たらないし』と嘆く。 そのたびに俺は、ゲタゲタと大笑いだ。タイアの話、トラブルの話、ツーリングの話、すげぇヤツの話、バカなヤツの話。単車乗りが集まれば、話すことは幾らでもある。さらに、俺もそうだがNも話が苦手じゃないので、合間合間に単車じゃない話も織り交ざる。 それもまた楽しい。 しゃべり、笑いながら、ビールや焼酎を立て続けにカンカン干してゆくと、そのたびにチューソンの目が、俺とタクの手元に釘付けになる。その悲しげな顔を見て、またまた大笑い。も、いい加減にあきらめて、呑んだくれて泊まってけばいいのに。 やがて午前3:00ころ、俺が眠くなってきたのを潮に、宴会はお開きとなった。 タク、チューソン、またいつでもおいで。
2008.07.22 火曜日、ケモレポの二日目あたりを書き始めてすぐ。 俺の買ったのと同じGSX-R1000(K8)を駆る、元気な単車バカAGLA13からメール。 「かみさん、今日は上がらないんですか?」 ふん、嫌なこった。同じ単車でこっちが慣らし中じゃ、も、確実にいじめられるに決まってる。AGLA13、基本は素直でいい子だが、最近はだいぶ仲良くなった ので前みたいな遠慮がなくなった。それはもちろんすごくうれしいことなのだが、この状況では話が別。 もし立場が逆だったら、俺なら周りをぐるぐる回っていじめるから。 とまぁそれが理由の半分で、もう半分は身体。ケモの爪あとが、一日置いた今日になってガッチリ現れたのだ。右の首から肩を経てわき腹までが、動くたびに鈍痛を発するので、正直、高速に上がっても、あまり楽しんで走れそうもない。なので、 「上がらないよー。来るなら遊びにおいでー」 と返事を返せば。 「わかりましたー! 今から行きまーす!」 はい、今日も呑んだくれ決定。
レポの続きを書きながら待ってると、やがて家の外に声が聞こえてきた。 来たなと思って立ち上がると、ドアを開けて入ってくる人影がふたり。片方はもちろんAGLA13。もうひとりは女の子の声で『こんばんはー』。可愛いと言われるとふくれっつらをして、カッコイイと 言われると顔を赤らめるちょっとアレな子、なっこちゃんだ。 「おー、なっこちゃんもきたか。どっか走ってきたん?」 ふたりとも何度も一緒に走ってるし、俺んちにも、なっこちゃんが二回目でAGLA13は何度も来てる。まぁ、ある意味共犯者みたいなもんだから、変な遠慮は一切なし。ふたりはバイクで来てるから飲めないけど、俺は、俺さえ呑めれば、相手が呑もうが飲むまいが関係ないから、まるっきし問題なし。 「三日連続で上がってたんですよ」 と、うれしそうに報告するAGLA13に、バカだねーとこっちもうれしくなってくる。
AGLA13は走るのが大好きだ。もう結構長く単車に乗ってるだろうに、覚えたてのナントカよろしくガンガン走る。理屈こねる前に、とにかく走りだす。俺はそんなところが大好きで、AGLA13が来ると呑みすぎる。しかも今日は、呑みすぎる要因がもうひとり。 オトコマエっぷりでは屈指のなっこちゃんが居るのだ。 何度も話してNに笑われるのだが、俺が事故ったとき、折れちゃいそうな細い身体でハヤブサを一生懸命起こしてくれた画(え)が網膜に焼き付いてしまって、基本的に俺はこの娘に頭が上がらない。Nもあんま上がらない。AGLA13は元から上がらない。
さて、ふたりは持参のジュースを飲みつつ、俺はNと一緒にビールから焼酎と引っ掛けつつ、昨夜に続いて今日もバカ話だ。俺やNがバカ話をして、AGLA13となっこちゃんが手を叩いて笑い、その笑顔を見て俺もうれしくなるから、さらにテンションをあげてゆく。 泥酔の無限スパイラル。 そのうち酔っ払った俺は、なっこちゃんを『テリぐちさん』と呼ぶのが、ものすげぇ気に入ってしまう。アタマつーかクチが気に入った感じ。とにかく『テリぐちさん』って言いたくて仕方ない。しかも自分で『ね、テリぐちさん』つっといて、その言葉の感触に自分で大笑い。 若くて可愛らしい女の子つかまえてヒデぇ話だが、本人も笑ってたからまぁいいか。
呑んで笑って喋って、三人とも翌日仕事だって言うのに、気づけば午前3:00過ぎ。 酒も呑んでないのに、まぶたがとろ〜んと落っこちてきたなっこちゃん。どうやらおネムのようだ。たたき起こして帰すのも忍びないので、 とっとと捕獲してベッドに放り投げておく。AGLA13も泊まってくつーので、んじゃおまえはマンガゾーンで寝れ。 つーか泊まってくなら、酒呑みゃ良かったのに。 俺はものの15分で仕事に行けるが、AGLA13やなっこちゃんはそうも行かない。なので一番遠いなっこちゃんの起きる時間に目覚ましを合わせ、AGLA13にお休みを言ったあと、俺は客間でタオルケットを引っかぶり、ニコニコしながら眠りについた。 こんな風に単車乗りが遊びに来てくれる喜びをかみしめながら。
AGLA13、なっこちゃん、またいつでも遊びにおいでな?
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