2008.10.20 輪ゴム宴会

 

「かみさん、輪ゴム喰いませんか?」

と、ウチの掲示板に板乗りがちょっとアレな誘いを書き込んだのが、当日の昼間。輪ゴムと言うのは、この間の超宴会でmioちゃんがおみやげに持ってきてくれた、富士宮焼きそばのことだ。アレが気に入った板乗りは、富士山までソロツーリングしてわざわざ買い込んできたらしい。

なのに、賞味期限がすぐで、しかもヤツは自炊をかたくなに拒んでいる。

よろしい、ならばかみさんの出番だ(あなたの料理は評判最悪です)。掲示板にOKと答えると、板長も拉致してくるとのコト。板長とは電話で酔っ払って話しただけで、まだ会ったことがない。こりゃぁ楽しみだと、ワクワクしながら仕事をしていると。

俺の携帯にメールが来た。いや、板乗りじゃない。秩父の変態RIII乗り、mioちゃんからだ。何事かと読むうちに、俺は吹き出してしまった。いわく「板長さんに本物の輪ゴムを出してください」とのことで、当然、そんな面白い話に乗っからない俺ではない。

整骨院の事務用輪ゴムを取り出し、タンクバックにすぐさま詰める。

 

なお、超宴会を読んでないと以下のネタの半分意味わからないと思うので、読了をオススメする。

 

家に帰ったら、まずは板長を歓迎する準備だ。

用意した輪ゴムを皿に入れて。

 

ソースをかければ、かみ特製『輪ゴム焼きそば』の出来上がり。

 

やがて、俺がすきっ腹に耐えかねたころになり、板乗りのクルマでふたりがやってきた。

乾杯するまえに、板長に輪ゴムを出して「さぁ、喰え」とやると、すぐさまカメラを取り出すふたり。

ゲラゲラ笑ってたら、板長は携帯で写真を取ってmioちゃんにメールしてた。するとmioちゃんから俺にメールが帰ってくる。「グッジョブ!」笑いながら、とりあえずみんなで乾杯し、mioちゃんに電話。「いいなぁ、楽しそうだなぁ」と言う気持ちのいい言葉を聴いたら、同じくよしなしにも電話。

「家庭があると、行けないですよー」「了解、今すぐ離婚しろ」とかバカな話をしながら電話を切り、板乗りや板長と楽しく話す。運転の板乗りは酒を呑めないから、酒好きの板長に酒を勧めるのだが、なにやら遠慮する。どうしたんだと聞くと、返ってきた答えが

「いやぁ、痛風なんですよ」

や、申し訳ないが爆笑してしまった。

 

結局、Nが作った富士宮焼きそば。mioちゃんのにはかなわないか。でも美味かった。

 

痛風の恐怖と戦いながら、ちびりちびり呑(や)る板長、お茶を飲みながら穏やかに笑う板乗りと、単車の話で盛り上がる。しかし、酔っ払ってくるうちに、俺は板乗りと板長を取り違えることが多くなってきた。「んだよ、紛らわしいなぁ。板乗り、名前変えろよ」とか理不尽なことを言ってると

「そうだよ、板長」

「おい、板長はお前だろ!」

またも大爆笑。板長、酔っ払ってるんだか天然なんだかわからんが、面白い男だ。

んで、本人の意向はカンペキに無視して、みなで板乗りの新しい名前を考えていると、板長が突然、「アンディは?」と言い出した。するとNも「あー、板乗りさんって、なんかアンディっぽいね」とよくわからない賛同をする。それを聞きながら、ゲラゲラ笑ってるみんなに向かって板乗り、

「アンディって、Cを付けたらキャンディじゃないですか!」

ぎゃはははははっ!

夜中のかみ家に、近所メイワクな大爆笑が響き渡った。

やがて。

明日はみんな仕事だし、ってんで日付の変わったころ、板乗りと板長は帰路に着く。

二人を送り出したあと、楽しかった宴会を思い出しつつ、俺は焼酎の杯をかたむけた。

 

板乗り、板長、楽しい時間をありがとうな。

俺のうちで宴会でも良いし、どっかにツーリングでも良い。キャンプして飲むなんてのも楽しそうだ。とにかくまた、呑んで食って、走って騒ごうぜ! こんだ、他の連中も加えて、輪ゴム喰いながら、呑んだくれながら、みんなで大騒ぎしよう!

 

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