2010.09.04-06 三連宴会

 

一日目 9月4日(土)

 

流れとしては金曜の夜からだろうか。

いつものごとくGOが遊びに来てて、いつものごとくダラダラモード。「あー、書類仕事やんないとなー」などと、これまたいつものごとく虚しいセリフを吐いてる俺の横で、PCに座ったGOはYou Tubeで、最近ご執心の『新型テネレ』や、そのほかのビッグオフの動画を見ている。

「やんないとなー」とかほざいたって、書類仕事なんか本気でやるわけないかみさん。

当然のように、一緒になって動画を見てるうちに、だんだん欲しくなってきちゃう。なにって、もちろんビッグオフを。もともと、前からしんごなんかと「モタードいいよな?」って話をしてて、「でも、モタードじゃロンツー行けないなぁ」なんて思ってたわけで、下地は充分出来てたのだ。

今にして思えばだけど。

 

「いっそのこと、同じエンジンでクルーザとSSとビッグオフ、なんてあれば面白いのにな」

「あるじゃないですか。ビューエルが。ハーレィのエンジンのスポーツバイク」

「おお、そうか。クルーザとSS……は言い過ぎだけど、同じエンジンでスポーツか」

「たしかユリシーズってオフ車がありませんでしたっけ?」

「あ……あるある! ケーナナ買う前に結構、調べたんだよ俺」

この段階で、ユリシーズ購入が(ココロ的に)決定

明日、mioちゃんが来るまでの間に、契約してきちゃおう。

 

んで、翌日の土曜日。

仕事に行こうと駐輪場へ降りると、見慣れないバイクがある

最近買った、GOの新しいスクータだ。

「ああ、これがGOの新しいゲタか」

写真を撮ったらフューリィにまたがり、仕事へ向かう。クソ暑いなか、それなりに忙しく仕事を終え、最後にGOを治療したら、オゲ、タクの店に行こうぜ。フューリィとアドVで、混んでる県道8号「舟取線」をすり抜け、10分くらいかな? タクの店に到着した。

 

朝の段階で、「ユリシーズ探しといて」つーメールをしてあったので、到着と同時に。

「タクさん、ユリシーズください」

「あははははっ! マジでフューリィ売っちゃうんすか?」

「素どっかえでイケるの探して。なきゃ、追金で新車かな」

「ディーラー試乗車で500キロってのがあるんですが」

「お、いいねぇ。んじゃ、それ」

「あははははっ! 早っ! わかりました。フューリィ見せてもらっていいですか」

つわけで、査定チェック。

GOの顔が、やけに嬉しそうなのは何でだ?

 

「おー、チューソン元気か」

「ジョークだと思ってたら、本当に売っちゃうんですね」

チューソンとタクが頑張ってくれて、素どっかえでイケることになった。

追金アリだとナオミに叱られそうだから、よかったね俺。

んで、売るとなったらもう乗りたくないのが俺のいつものパターン。せっかく素どっかえでイケることになったのに、『みんなの期待に応えて』ガシャーンとやらかすわけには行かないだろう? 家に帰ってそう話したら、ナオミが悲しい笑顔で

「たまには、あたしの期待に応えてくれてもいいんじゃない?」

す、すみません、いつもいつも。

 

結局、フューリィを置いてGOのアドVに二ケツで整骨院まで帰り、ケーロクを引っ張り出す。

「GO、ありがとな。今日、mioちゃん来るから、ヒマならおいでよ」

「はい、わかりました」

そこでGOとは別れ、久々のケーロクで自宅まで。

 

「うぉ! ケーロク速え! やっぱシビれるぜ、この加速!」

大騒ぎしながら自宅へ戻り、シャワーを浴びてのんびりしてると、やがてmioちゃんがやってくる。

「んだよ、mio公、遅せぇよ! あんま遅せぇから、バイク買ってきちゃったぞ」

「ははは、またまた……ってマジですか? ナニ買ったんですか?」

「ユリシーズ。ビュエルのマルチパーパスだ。フューリィと素どっかえだったよ」

「フューリィ、もう売っちゃったんすか。なんだーせっかくロケットのステップ上げたのに」

するとナオミが笑いながら。

「大丈夫だよ、どうせまたクルーザ買うから」

なんかお許しが出た。

 

ま、そんなことよりとりあえず、ビール呑もうぜ!

mioちゃんはいつもどおり、マイクーラーバッグからマイ発泡酒を取り出して。

かんぱーい! 呑んだくれよう!

 

俺の手つきで、何の話をしてるかは一目瞭然。

コーナリングの話だね。

 

mioちゃんは早くも四本目。

 

俺は早くもジャックダニエル。

 

楽しく呑んだくれてると、ピンポンが鳴って@ねえさんがやってきた。

なので、「クソ暑くて食欲もないし、ねえさんが来るまで取っておこう」と手をつけずにいた、マーマレ読者にはおなじみの秩父名物、『mio肉』が発動される。ちなみにmio肉は、mioちゃん買ってくるモツとかモモ肉ってだけで、秩父名物でもなんでもないコトは明記しておく。

名物つったら、『しゃくし菜(雪白体菜)』つーホンキの秩父名物ももらった。

名物なのに美味かった。

 

ねえさんが手に持ってるのが、mio肉モモだ。コレ見りゃ量はだいたい想像つくはずだ。

アタマの悪い絵だが、魅力的だろう?

 

mio肉を焼いて食いながら、バカ話をしてると、mioちゃんが不意に立ち上がった。

「ナオミさん、手をこうやって人差し指を立ててみてください」

「え? なになに? こう?」

「はい、かみさん、写真とって!」

「なにがしてーんだ、おめーは? ほれ、撮れたぞ」

「mioちゃん、これなーにー?」

「トモダチ」

 

「ぎゃはははっ! なるほどなるほど、バカじゃねーの、mio公」

「やった、ついにナオミさんと友達になれた!」

「騙された! 訴える!」

快挙を成し遂げてご機嫌なmioちゃんを見て、みんなで馬鹿笑い。

 

すると、そのmioちゃんに電話がかかってくる。

しばらく話したあと、mioちゃん、ニヤっと笑って

「まさ琉(りゅう)さん、到着しましたよ」

「おぉ、待ちくたびれたぜ!」

まさ琉さん、オミヤゲの寿司をぶら下げて登場。

 

そしてmioちゃんに倣い、マイ酒も持ってくる。

や、ホントみんな、気を使わないでいいのに。

 

まさ琉さんに電話が入った隙に

ねえさんはセルフィレストラン。ハマってるねぇ。俺もヒトのコト言えないけど。

 

mioちゃんとナオミは友達(トモダチ)らしく共同作業で。

 

富士宮、もとい、『富士のmio』ヤキソバを作る。

これがまた、相変わらずゴキゲンに美味い。

たぶん、ホンモノより美味い。

 

呑んだくれてバカ話しつつ、得意の宴会電話参戦も。

 

すると、タイミングの合ったうわばんもやってきた。

週初めに来たばっかなのにね。バカだね。

 

うわも入って六人で大騒ぎしながら、杯(さかずき)をガンガン干してゆく。

ほら始まった。ねえさん、mioちゃんの耳をチェック。

ま、mioちゃんはミミカキ好きだからいいんだけどね。

 

まさ琉さんの危険なバカ話に、腹が痛くなるほど笑う。

 

もね、要するに中身はガキなんだよ。なのにオトナなんだ。

 

だから面白くて魅力があるんだね、このヒトぁ。

 

こっちはそこから更に『オトナ』を引いた生き物。ただのダメ人間。

 

ねえさん、指が違う。トモダチは人差し指だ。

 

と、何を思ったか、ナオミがまさ琉さんの肩を触りだす。

「かたいー! すごい凝ってるよ」

だから、なんで俺を見る。

 

ま、結局、診ちゃうんだけど。

もっとも、酔っ払ってるからぶっ壊す確率の方が高い危険な治療。

 

ナオミさんは、なんのエンジンがかかっちゃったんだか、やたら治療モード。

ねえさんに襲い掛かり。

 

機矢滅留・苦落血(キャメル・クラッチ)。

美来斗利偉・拉麺男(ビクトリー・ラーメンマン)の必殺技だ(誰も拾えません)。

 

もっとも、ねえさんもヤラれっぱなしで居るわけがなく。

得意のミミカキ。コレがあるってんで、ねえさんが来るつーと逃げるヤツもいるくらい。

 

幸せそうなmio公を、「おめ、写真撮って嫁さんに見しちゃるからな」と脅す。

 

やーめーてー。

もちろん全部ウソ。

ただ目をつぶってるトコに顔を近づけて、目ぇあけるのを待ってただけ。

相手が女の子だったら、ただのセクハラ。

 

酔ってないようで酔っ払ってるナオミさん、こんどはまさ琉さんの腕にハッカ油マッサー。

 

嫁に送る予定の写真。価格:応談。

 

そんなこんなで大騒ぎしつつ、それぞれ酔っ払ったところで。

まさ琉さんは若い衆に迎えに来てもらって、帰っていった。

まさ琉さん、ヤバ面白い話で爆笑させていただきました。オマケにお土産までいただいちゃって、申し訳ないつーか、ありがとうございます。いいだけいじくり倒されて、アチコチ痛くなってないといいんですが……コレに懲りず、また何時でも遊びに来てください!

 

んで、翌朝イチバン、mioちゃんはニコニコ笑いながら帰っていった。

mio公、さんきゅな。また呑んだくれようぜ!

そんな宴会初日の話。

 

もちろん、宴は終わらない。

二日目に続く

 

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