2011.04.26-27 ろろちゃんとラーメン
火曜日の夜、自宅に帰るとすでにろろちゃんが来ていた。 数日前にメールをもらって遊ぼうって話になってたのだ。俺は荷物を降ろしながら、「ういーっす!」とアイサツをし、そのまま風呂に入る。サッパリして出てきたら、早速、ビールを開けて宴会だ。ナオミが色々と用意してくれたので、それをつまみながら呑んだくれる。 いつものようにバカ話してると、ろろちゃんがDVDを取り出した。 「動画作ってきたんだよ。顔にモザイク入れてないから、公開は出来ないんだけど」
なはは、なんでカメラ向けると怖い顔するのよ。むちゃくちゃ優しいくせに。
つわけでナオミの風呂上りを待って、動画鑑賞会をはじめた……のだが。 これがもう、すんばらしい出来で、俺とナオミは手を叩いて大喜び。 前半は、出会ってから数年分の写真や動画をピックアップした、タイトル『marmalade spoon』と言うダイジェスト動画。懐かしい写真や動画の数々に、ナオミとふたり、思わずきゃっきゃと嬌声を上げてしまった。俺がアップした動画も含まれてるのに、編集が上手いので新鮮に感じた。 そして後半は、こないだとその前の二回分だったかな。 山賊宴会の写真&動画だ。 編集がすごく凝ってて、「やるなぁ」と感心してたら、それがムービーメーカー(ウインドウズに標準)だつーんでビックリした。俺、ぜんぜん使いこなせてないなぁ。とにかくろろちゃん動画のステキ加減に、速攻でコピーさせてもらったのは言うまでもない。
あけて翌日の水曜日。 半日の仕事を終えて帰ってくると、ろろちゃんはまだ居てくれた。
昨日の晩、「俺、半日だから帰るまで待っててよ」とわがまま言ったのを聞いてくれたのだ。 それじゃ、オモテに昼飯でも食いに行こう。昨日の段階で決まってたので、メニューはラーメン。店は柏の「匠神、角ふじ(しょうじん、かどふじ)」。ウチからだと、歩いて10分くらいかな。三人でバカ話しながら歩く。 途中、謎の看板を発見して、かるく騒ぎになった。
「テレポート キャリー」と書かれた看板には、他に何の詳細も書いてない。 文字の大きさから、商売の種類が『テレポート』で、店名が『キャリー』だと言うのはわかる。わかるがしかし、商売の種類がテレポートと言われても、俺の貧弱な知識ではカイモク見当がつかない。(旅行かな、それとも怪しいお店か)などと考えてると、ろろちゃん。 「あれだね。一瞬でスカンジナビアまで運んでくれるんだろうねぇ」 公共交通機関、クルマ業界、バイク業界、すべて壊滅するだろうね。
北欧の貴族だったころ、フィヨルドを眺めて育った俺の思い出を話しながら歩き。 角ふじに到着。
ツッコミどころ満載の看板は無視して、さっさと店内へ。 ナオミが『ふじ麺』、俺が『あかそば』と『小ブタ』、ろろちゃんが『ごまつけ麺』と『小ブタ』をオーダーし、カウンターに座って待つ。ちなみに『小ブタ』ってのは、チャーシュー三枚追加のことだ。これが『バカブタ』になると、七枚のチャーシューがプラスされる。 メンは極太。スープは背脂系の醤油トンコツ。 極太麺はゆでるのに時間がかかるのか、出てくるまでに15分くらいかかった。 やがて、それぞれのラーメンが出てくる。
ナオミの『ふじ麺』。 店名どおり富士山のごとくモヤシが盛られた、この店のスタンダード。
俺の『あかそば』+『小ブタ』。 メニューに『醤油うま辛』と書かれているとおり、唐辛子がどっちゃり。
ろろちゃんの『ごまつけ麺』を見ると、麺の太さがわかりやすいかな。
んで、喰い始めたのだが……まず、スープをすすれない。レンゲでも呑めない。 もやしの山をガツガツ喰って掘り進み、チャーシューを喰ってスペースを作り、ようやくスープと麺を発掘することができる。そして、発掘されたこの麺がまた、すすれない。極太のちぢれ麺は、シッカリ噛んでやらないと飲み込めないのだ。 この段階で、俺は大切なことに気づいた。 「味わったり、疑問を持ったら負ける。機械だ、機械になるんだ!」 見た目ではそれほどでもないのだが、いかんせん噛む回数が多くなるので、腹が膨れるのは早い。ちょっとでも気をそらしたら、一瞬でギブアップになるだろう。麺でも具でもいいから、とにかく箸でつまむ。口に入れて噛む。飲み込みながら、次を箸でつまむ。 俺は、『その作業を繰り返すだけの機械』となった。
やがて、永遠と思われた麺や具材にも、終わりが見えてきた。 ここでようやく、俺のココロに麺やスープを味わう余裕ができる。しかし、ココロには余裕があっても胃袋にはない。満腹状態にトンコツとチャーシュー。さらに激辛。額(ひたい)どころか、ボウズ頭の全体から吹き出した汗が、まさに滝のごとく顔面を流れ落ちる。 美味いとかまずいとかの前に、ただただ食うのがキビシかった。 それでも何とかすべて喰い終わり。 俺は、戦場を後にする兵士の気持ちでオモテに出た。
ひと足さきに店を出た俺は、ふくれた腹をさすりながらふたりを待つ。 柏の駅周辺は全面禁煙なので、タバコを吸えないのがキツかった。やがて出てきたふたりと一緒に歩きながら、角ふじの感想を話す。俺もろろちゃんも二回目で、ナオミは初めてだったが、三人の共通した感想は、『不味いってほどでもないけど、もういいかな』だった。
も少し細くて、ちゃんとすすれる麺がいいな、俺は。 次はまた別のラーメン屋に行ってみよう。 松戸ほどじゃないけど、柏駅周辺にもラーメン屋さんは多いからね。
帰ってからは、途中で買ったアイスを食いながら、ダラダラタイム。
コンビニで見た瞬間、思わず買っちゃった『水曜どうでしょう』フィギュア。 左から『ブンブンブラウ(シカつき)』、『』牛の着ぐるみ』、『カブの荷台に載った姫だるま』。俺の欲しかった『カブウイリー』と『なまはげさん』は当たらなかった。残念。 俺はマンガ、ろろちゃんはニコ動、ナオミはネットと、三人それぞれ好き勝手に過ごし。 穏やかな午後は、のんびりと過ぎていった。
ろろちゃん、楽しかったよ! また飲んでバカ話して、ラーメン食って遊ぼうね。 つわけで次回は、琵琶湖でキャンプ宴会……の前に、ちと呑み行ってくる。
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