エンカイレポート
呑んじゃうもん倶楽部
2012.05.26 秩父山賊宴会
今回は、二日間ひたすら呑んだくれてたんで、宴会レポートにカテゴライズ。 朝からキャンプの荷物を積んで仕事にゆき。 半日仕事がハネたら、片道130kmのショートラン。 ブレーキパッドが残り少なかったんで、高速をつかってお手軽に秩父へ向かう。 外環下の国道で、対抗にM109Rのリミテッドっぽいヒトがいたから撮ってみた。
高速を降りて140号を走り、有料道路のトンネルに入ったとたん。 「寒っ! なんだよ秩父、寒いじゃねぇか! さっきまで夏かってくれぇ暑かったのに!」 まあ、寒かったのは山間部だけだったんだが。
途中のベルクで晩飯の買い出し。 だが今回の俺は、いつもと違う。 なにがって、ほとんど肉を買わずに。 野菜を大量に買い込んだのだ。 内容はしいたけ1パック、レタス1玉、ねぎひと束に、アスパラ4束。 アスパラは正直やりすぎたが、後悔はしていない。
いつものヘリポートへ到着すると。 現場にはすでに、ろろちゃん、NEKOさん、よしなし、ピンキー、そしてピンキーのおばあちゃんまでが顔を見せていた。NEKOさんは雨の中、前日から連泊だ。それと、残念ながらおばあちゃんは宴会には参加しなかった。まあ、あたりまえか。 と、よしなしの姿を見て、俺は思わず爆笑してしまう。 「ぎゃはははっ! よしなしもタンクトップ着てきたのか! さすが、秩父をわかってるな」 わめきながら俺も上着を脱ぐ。下にはもちろん、黒いタンクトップ。 秩父の裏ボスmioちゃんあらため、『タツヤ』の偉大な業績によって、今や秩父といえばタンクトップというのは常識だ。グーグル先生で『秩父 タンクトップ』と検索すると、トップはヤツの記事なので、コレはもう当然というかむしろ常識の部類である。
「mioちゃん(タツヤ)に怒られるから、今そこで買ってきたんですよ」 「わざわざタンクトップをか? ぎゃはははは! バカじゃねぇの」
ガンガン照りつける太陽の下で大笑いしたら、お久しぶりのNEKOさんにアイサツし、ピンキーと彼女のおばあちゃんにもご挨拶。それから荷物を降ろし、コット(キャンプベッド)を組み立てる。ひととおり準備が終わったら、コットに腰掛けてビールを開ける。 「んじゃ、かんぱーいってあれ? もしや、君らはもう呑んでるのかい?」 「あたりまえだろう。昼間っから呑んだくれてるよ」 「俺はまだいいや。もう少し休憩だ。昨日の酒を抜かなくちゃ」 ろろちゃんに続いてNEKOさんもそんなことを言ってる。「まったくダメ人間ばかりだ」とうれしくなりながら、晴天にふさわしいビール、バドワイザーを開けてごくごくノドを鳴らした。「夜勤明けだから、ちょっと寝てから顔を出す」というピンキーは、おばあちゃんと帰ってゆく。
入れ替わりにやってきたのが、秩父の番長mioちゃんあらため『タツヤ』だ。 息子のちびmioをつれてあわられたタツヤ(ツタヤでも可)は、もちろん、黒いタンクトップ姿。 七輪を出して晩飯の準備を始める。そこでようやく俺も、炭に火を入れることにした。 いや、あまりにクソ暑くて火を焚く気になれなかったのだ。
とりあえず、手っ取り早く火をおこすために。 暴走くんで下からあぶったった。 火が起きたところで、まずは一番楽しみにしてたしいたけを投入。 あっという間にしいたけの焼ける香ばしい匂いが漂ってくる そしてアスパラ。これがまた、さすがに旬の野菜だけあって、めっちゃ美味かった。
やがて、群馬の大巨人、eisukeさんもやってきた。 ロシアンマフィアの幹部にしか見えない彼が持ってきたのは。 得意のダッヂオーブンで煮込まれた、豚バラ、大根、たまごなどなど。
そしてバルタン星人の人形。 当初はよしなしが持って帰る話だったのだが、ちびmioが欲しがったのでそちらへ行くことになった。まあ、ほかにも足マッサージ器とかもらってたから、なんぼ積載性のいいGSだとはいえ、バルタン星人までは積めないってのもあったんだろう。 eisukeさんはクルマから次々といろんなものを持ち出しながら、みんなとバカ話してる。 「あ、そうだ。誰かチェーンソー持ってきてない?」 「いるわけねぇぇぇぇ! チェーンソーなんて、なにする気なんですか!」 「いや、氷の板を横半分に切って、刺身を乗せる台を作ろうと」 「ぎゃははは! 誰も持ってませんから、そのまま氷の上に盛っちゃってください」 「おかしいなぁ、ひとりくらい持ってると思ったんだけどなぁ」 なぜに?
またもクルマがやってきたと思ったら、KYくんが面白いモノを持ってきた。 ポケバイみたいなオフロードバイクだ。 2st混合給油(たぶん)で、二本サスのシャフトドライブつー、構造としてはオフっぽくないが異常にメンテナンス性の高そうな車両は、もちろん、ちびmioに乗せてハメるために持ってきたんだろう。わざわざプロテクターやヘルメットまで用意してるところが、完全に確信犯。 そして、KYくんの思惑どおり、いっそ見事にハマったちびmio。 最初こそノーヘルでおっかなびっくり乗ってたが、だんだん速度が上がる。 それを見た大人の方があわてて、メットやプロテクターを着けさせてた。ちびmioはなんだかんだすっかりバイクに魅せられて、なんとワンタンク完全にガスがなくなるまで乗り倒してた。タツヤはバイク本体、装備一式、あわせて買うことになるだろうね。 そんでちびが怪我しちゃ、嫁さんに怒られる画が、いまから見えるようだ。 がんばれ、お父さん! ……まあ、がんばれ。
やがて陽も傾いてきた。 みんなそれぞれ、自分の夕飯を作り始める。タツヤとKYくんは七輪で焼き物。 ろろちゃんはもちろん、『ろろ・イタリアーナ』だ。 今回はトマトとマメ、肉をつかったチリ風。 「これだけカンペキに用意したのにさ、チリソース忘れちゃったよ」 つわけでチリ風あらため、大豆と肉のトマト煮込み。もちろんポテトチップス入り。
NEKOさんは銅製の鍋を取り出して、ばら肉を切り始めている。 「ちょ、NEKOさんそれ、チーズフォンデュの鍋じゃないですか」 「引き出物でもらったんだよ。どうせ鍋なんかなんでもいいんだから」 だったら笑える鍋のほうが面白いだろうつーのが、実にNEKOさんらしい言い分だ。やがて煮えた肉を取り出し、きゅうりや野菜と一緒に切ってていねいに盛り付ける。このへんのマメさつーか細やかさも、NEKOさんらしいっちゃらしい。 つーかフツーに店で出てきそうなクオリティなんだが。
eisukeさんはダッヂオーブンの料理を別皿に取り分けている。 「ああ、そうか。あとで来るピンキーとやよいちゃんのぶんを取り分けてるのか。やさしいなぁ」 とながめてたら、なにやら三人分を別にしてるので、あとひとりは誰のぶんだろうと聞くと。 「いやぁ、さっきマルちゃんから連絡があってさ。肉、とっといてくれって」 知らないうちに、マルの参戦も決まっていたようだ。 いいんですよ、あいつにはショウガだけ食わしとけば。
バカ話をして、酒を呑んで、美味いものを喰って、笑うだけ。 最高に楽しい時間が、しかもまだ、始まったばかり。よしなし先生もゴキゲン。 「いっや、やっぱし野外宴会は楽しいつーか、むちゃくちゃ幸せな時間だねぇ」 なんつってると、すととととっとエンジン音が聞こえてくる。 マルが仕事を終えてやってきた。明日も仕事だってのに、我慢できなかったようだ。 ま、気持ちは痛いほどわかるがね。 そして降りてきたマルが、やけにゲラゲラ笑いながら服を脱ぐ。 ぎゃはははっ! おめーもタンクトップか! さっすが、秩父の何たるかをわかってるねぇ。
と、延々バイクに乗り続けてるちびmioに感化された単車乗りたち。 マルのFTRの試乗会になる。 前後してピンキーとやよいちゃんもやってきて。 さらにツーリング帰りのTKさんも顔を出してくれた。 さあて、それじゃあ狂乱の宴を始めようか。
ここからは、宴会写真を見ながら、その雰囲気を味わってもらおう。 だって俺はもう泥酔してたから、細かいこと覚えてねーんだもん。 ろろちゃんとマル。
ろろちゃん、マル、タツヤ、ちびmio、KYくん。
eisukeさん、NEKOさん、ピンキー、やよいちゃん、俺。
タンクトップヤクザ、魚肉ソーセージを食う少年、ロシアサーカスのクマ、ハチマキ先輩。
整髪料の残りでおばさんパーマみたくなってる俺と、だいぶん酔っ払ってきたっぽいピンキー。
かに、まぐろ、かつお。刺身の下は氷の板。 コレをチェーンソーで切ろうとしてたんだから、無謀な話だ。
やよいちゃん、eisukeさん、NEKOさん。
eisukeさんの持ってきたメロンにかぶりつく、ちびmio。
こんな風にして、笑い声に包まれつつ、宴の夜は更けていったのだった。 つっても俺はとっくに潰れてんだけど。
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