The 32nd small machine club

2008.09.07 第32回ちっちゃいもん倶楽部 in ケモノ道

〜ショートケモ探索〜

 

宴会の途中で、よしなしに電話して、翌日のケモ探索の話をした。

当初は雨なら行こうと言ってたのだが、話してるうちに走りたくなってきたので、よしなしの予定ぎりぎりに間に合う、朝10:00までの時間限定ショートケモ探索にしようと決定。朝6:30集合の約束をして電話を切り、その後呑んだくれてつぶれたのは、ご存知のとおり。

んで次の日の朝5:00にのこのこと起きた俺は、奥で寝てるGO!!!君を起こさないよう準備をする。

以前トモゾーに借りてから、どうしても欲しかったケモ用ロングソックス。ついに購入したので、うれしくて写真を撮ってみた。これで俺にも、絶対領域が出現したわけで、なんともすばらしい話である。

 

朝の国道を北上し、19号から筑波へ向かういつものコース。

筑波山の横を通り過ぎ、そのまま県道を北上。

朝はクルマがいなくて景色や空気がきれいだから、非常に気持ち良いね。起きれれば。

 

よしなしと初めて会ったコンビニに到着。

 

朝飯はあんかけカタ焼きソバとチャーハン。

 

完食。いや、何も残してないぞ。にんじんはウマの喰うものだから、カウントに入らないのだ。

さて、それじゃ近くのスタンドでガソリンを入れて、出発し……ってそうだよね。朝の6:00に開いてるスタンドなんて、この辺りにあるわけないよね。うーん、困ったぞ。来た道にあったスタンドも、そういえば閉まってたしなぁ。仕方ない。も少し先まで探してみよう。

県道をしばらく北上したが、やはり、スタンドは見当たらない。

そのうち、よしなしとの待ち合わせ時間近くになったので、携帯に電話するも出ない。どうやら今まさに走ってるところのようなので、留守電に「ガソリンスタンド探すから、少し遅刻する」と伝言を残し、こんどは南下してスタンドを探す。大きい道の方ならあるんじゃないかと思ったのだ。

筑波山のふもとのスタンドが7:00からだと言うので、6:40の段階で10分間探してなかったら折返し、ここで入れようと決めて走り出す。もちろん、都合よく開いてるスタンドなぞ見つかるわけもなく、10分後に引き返し、ようやく給油できた。

 

で、よしなしの待つ一本杉へ向かったのだが、地図を忘れた俺は途中からの行き方がわからなくなり、記憶を頼りに進んだら、当然のごとく、いっそ華麗に五里霧中。役に立たない記憶だ(なにを今さらです)。「急がば回れ」といったん戻り、県道7号から稜線沿いに一本杉へ向かった。

すると五里霧中を体現するかのごとく、視界が思いっクソ真っ白になってくる。

朝霧で前が見えない。道は朝露とコケ、山汁ですべる。なのにマシンは2st40馬力で、しかもハイスロットル。悲しい三重苦にさいなまれながら、なんとかかんとか一本杉に到着した。いや、まぁ、ハイスロはどっちかって言うと人災の類(たぐい)なんだけれども。

よしに遅刻をわび、マットブラックランツァ(改装中)をお披露目したら。

さ、レッツケモリング!

よしなしの先導で舗装路を走り、なんの目印もないようなT字路を入り込んだら、そのまましばらく登ってゆく。つーかあんな何にもないところ、よく道を覚えてるなぁ、よしなし。やっぱ野生動物みたいなもんなんだろうね、ああいうのは。シテーボーイの俺にはない能力だ。

ケモ道の入り口。

ここがまたなかなかやってくれる道で、普通の林道よりはちょっと荒れてるなくらいのところを登ってゆくと、途中で赤土がつるつるになってやがる。よしのSL230がするするっと登っていくから、俺もまったく無警戒でUターン気味の上りコーナーに入り、立ち上がりざまアクセルオンで大転倒。

塗りたてのランツァをいきなりドロだらけにしながら、トボトボと山を登る。

 

上で待ってたよしなしと、気を取り直してケモ道に突入。

途中の分岐を左側へ登ると、いったん舗装林道に出てから、藪だらけの道になる。

なんで朝から藪コギしてるんだって感もないではないが、ゴーグル忘れたよしなしは曇っちゃうためにシールドも閉められず、藪の攻撃を素の顔面にバンバン受けて、軽くへこんでた。今日は湿度が高くて蒸し暑いから、俺のゴーグルもしばしば曇って難儀する。

それでも進む、茨城ケモ特捜隊。

藪藪ながらも、この道はつながってて、元来たふもとの舗装路につながっていた。

 

同じ道をまた登り、こけた場所も慎重にクリアして、今度は分岐を右に。

この辺ですでに、二人の息は結構上がっている。なんつっても蒸し暑いのだ。

 

やがて、道はゆきどまりになる。

正確にはタイア二本分くらいの道の、左側がガケで右が切り立ってる。おっとっと、ってバランスを崩したら、あっという間にガケの下なのは明白なので、少なくともふたりで行く道ではない。ま、よしなしがひとりで言って落ちてくれるなら、俺は迷わずカメラを回し続けるけど。

つわけでUターン。

これ、結構な坂なんだけど、写真じゃわからないだろうなぁ。

 

こけたんじゃなくて、たぶんUターンの最中だと思う(そんなUターンは……あなた方はやりますね)。

 

藪とドロに苦戦し、暑さにヤられながら、日曜の朝から軽く修行モード。

 

舗装林道に戻る。

SL230を手に入れてから、よしなしの変態具合が上がった気がする。

魔法のボタン押したから、変なスイッチが入っちゃったのかもしれない。

 

泥にまみれてこそ、ケモマシン。傷と汚れはケモマシンの誇り。

 

休憩したら、次のコース行ってみよう。

相変わらず、道だかなんだか突っ込むのさえ鬱陶しい藪の中をのぼり。

 

行き止まりでUターン。

ここで俺が先に下ることになったので、「下の広場に出たらどうする?」言うと「下りましょう」と言う返事が返ってきたのだが、実はコレがカンペキに意思の疎通の齟齬で、よしなしは「(もと来た道を)下りましょう」つったのに、俺は「(まだ行ってない道を)下りましょう」と解釈したのである。

だから、三叉路になってる下の広場に出て、俺が先へ行こうとしてたとき、よしなしが

ポカンとしてたのもうなずける。

それでも俺が進めば止めないのが、よしなしの変態度合いを物語る。俺は俺で、汗をかきまくってようやく二日酔いが抜け、あまりのクソ暑さに変なテンションになっちゃってるもんだから、つるっつるの坂道を、「イヤッホゥ!」とか叫びながら、イキオイよく下ってゆく。

倒木をかわし、

よしなしの前の茶色の部分、軽いガケっぽくなってる沢を越えたら。

 

道が途切れた。

同時に俺の体力も途切れた。

ぶっ倒れてはぁはぁいいながら休憩してたら、かなり悲しい事実に思い当たる。

戻るって事は、さっき調子に乗って下ってきたつるっつるの坂を登らなくてはならないじゃないか。

 

それでもよしなしのタイムアップが迫っているから、いつまでも絶望に打ちひしがれているわけには行かない。しぶしぶと腰を上げ、もと来た道を戻る。途中の倒木を越えるときも、体力気力が完全にローダウンしてるから、つまらないミスをして、さらに体力を失ってゆく。

やがて地獄の登坂に到着。

イキオイよく登ってゆくと、俺のささやかな願いもむなしく、案の定、途中でスタック。

何とか脇へ寄せて、赤土の露出してない場所を登ろうとするのだが、すでに赤土スリックタイアとなったリアは、ムダに元気を空回りさせる。あきらめてふたりがかりで押し上げるのだけど、フットサル鍛えてるよしなしはともかく、「かみは歩かない」とかほざいてる俺の余力など、推して知るべし。

結局、熱中症気味にダウン。

そばを流れてる沢に入って、冷水で全身を冷やす。アブが多くてガンガン刺されたんだけど、こないだの野宿尽くしで、蚊に喰われまくって野生化した俺の身体には、何の影響もない。野生化した言う割には『体力の細さ絹糸の如し』だけど。

よしなしにだいぶん助けてもらって、でも俺はあまり助けられず。

久しぶりに折れた。

 

どうにかこうにか難所を越え、下の舗装路まで下る。そこからしばらく走り、よしなしが俺に

「時間がないんで、いったん俺の家に行きます。準備してから、クルマでわかるところまで先導しますよ」言うので、「行っちゃっていいよ。大丈夫、東西南北だけ教えてくれれば帰れるから」と答えたところで、本日のcrazy marmalade ちっちゃいもん倶楽部は、お疲れ気味にお開きとなった。

よしなしの後ろ姿を見送ってから、そばにあったコンビニに入る。

ジュースとタバコを買い、ぐったりとランツァの横に座り込んでからようやく。

「あぁ、まだ日曜日の午前中なんだなぁ」

と気づく。

ヘロヘロだけど、こんなに楽しい時間を過ごし、気づいたらまだ休日は半分も残ってる。なんだか得したような気分になりながら、俺は疲れた身体を引きずり起こす。三倍重力みたいな状態になりながら、それでも気分よくランツァをまたいで、南を目指して走り始めた。

今度はもう少し人数を集めて、じっくり探索したいね。

 

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